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商品説明
複数の言語が折り重なる台湾のメディア状況、亡命作家・邱永漢の記憶の戦略、そして台湾ニューシネマ…植民地支配を刻印された文化の身体を、歴史−地政学的な遠近法から解読し、帝国的な眼差しの解体を目論む。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
丸川 哲史
- 略歴
- 〈丸川哲史〉1963年和歌山県生まれ。法政大学大学院人文科学研究科修士課程修了。90年から3年間、台湾・高雄で日本語を教える。現在、一橋大学大学院言語社会研究科博士課程在籍。台湾文化研究専攻。
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紙の本
平和な日常で安穏と暮らす頭を、ガツンと一撃された。そんな刺激的な1冊だ。
2000/07/24 19:03
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:成田毅 - この投稿者のレビュー一覧を見る
南の暖かい島、バナナの産地、大陸との軍事的緊張をはらむ経済の国。こんな形容は「台湾」の表層にすぎない。実際、何が起きているのか?
1987年の戒厳令解除後、台湾では個と集団のアイデンティティに大きな変動が見られるという。本省人(1945年以前からの住人)と外省人(1945年以後渡ってきた住人)という構図のみならず、そこで話される複数の言語、さらには「二・二八事件」(外省人による本省人虐殺事件)という忌まわしい過去。抑圧されてきた問題が噴出しているのが、現在の台湾だ。そして、これらの問題をつくった根底には、日本の植民地支配があった。
「植民地の記憶」「帝国の記憶」は、私たち日本人が、他人事として、無意識のうちに括弧に括ってきた、いや、意識的に無視してきたことだ。植民地はいまだに終わっていないことを、切々と語ってくれる名著だ。 (成田毅/フリー・エディター)