「honto 本の通販ストア」サービス終了及び外部通販ストア連携開始のお知らせ
詳細はこちらをご確認ください。
このセットに含まれる商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
関連キーワード
あわせて読みたい本
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
紙の本
お待たせしました!
2017/08/02 05:34
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る
映画ファンなら必読の一冊。
といっても、かなり古いから若い人は知らないかも。
1975年6月30日発行とあって、私が持っているのは1976年4月の第6刷。一年足らずでかなりの数売れているのがわかる。
そもそもこの本は映画雑誌「キネマ旬報」での連載がもとになっている。
連載がスタートしたのは1972年10月。
この年の「キネマ旬報読者賞」はこの連載に贈られたが、それが栄えある第1回受賞となった。
和田誠さんはイラストレーターだが、映画の造詣が深い。
絵も描けて、映画の話ができる。
そこで、映画に登場した名セリフをイラスト付きで毎号4ページ書いていくのだから、しかも「キネマ旬報」は月2回の発行だから、結構大変な作業だ。
しかも当時はビデオやDVDなんてないから、和田さんの記憶だけで書かれているわけで、それだけでもう頭がさがる。
この本にはとても影響を受けた。
まず、何かの折の言葉の端々で「お楽しみはこれからだ」(これはもともと「ジョルスン物語」の名セリフ)を使わせてもらってし、和田さんの手書きの文字のイラストは結構真似たもの。今でもそれなりの感じで書くことができる。
ただ俳優たちの似顔絵はとても描けない。
和田さんの場合、単に似ているだけでなく、映画の気分そのものが描けているからすごい。
第1巻めにあたるこの本の中の私のお気に入りのセリフは、フェリーニの名作「道」の、こんなもの。
「どんなものでも何かの役に立つんだ。たとえばこの小石だって役に立っている。空の星だってそうだ。君もそうなんだ」。
有名な、そしてとってもいいセリフだ。