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紙の本
歌という呪術
2001/02/17 11:53
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投稿者:谷池真太 - この投稿者のレビュー一覧を見る
万葉世界の呪術的側面に迫った一冊。
たとえば、「見ゆ」というのは、詠み人の網膜に対象世界の像が映ったことをしめすのみにとどまらず、詠み人がその世界へ入ることを表すものであるらしい。「香具山が見ゆ」とあれば「香具山が見えた」ということではなく、「香具山とそこに住まう神々の世界へおじゃました」ということらしいのだ。
万葉集は「見ゆ」や「聴こゆ」などが多用してあり、表現的に幼いなどといわれるが、それは後の世で歌の呪術的な面が薄れていったため、本来の意味が忘れ去られたからであろう。
古代の歌を読むときは、そういった古代人のルールを忘れずに読めば、より楽しめるのではないかと思う。現代の和歌を同じ方法で読み解くのも一興。