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この本、1960年代に書かれてずっと売れてる本らしいです。
優れた文章(「美文」)を書くために、その反対側にある「悪文」を紹介しどうしてその文がおかしいのかを徹底的に分析しています。若返りメイクのために老けメイクを研究するのと似てます。
主語と述語の主語とを揃えましょう、とか当たり前のことしか書いてないように見えて、相当はっとさせられる本でした。
(途中で学術的に分析されていたところは適宜飛ばしましたが汗)
なぜ小学生の書く作文に違和感を感じるのか、という長年の疑問が解消されて良かったです
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当然わかるような文法も書かれているが、正しい文章を書く基本的事項をおさらいできる。現在友人に貸している。
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古い本ではあるが、良い本。ここに書かれていることを意識すれば、良い文章が書けるようになると思う。私も是非実践したい。
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50年前からじわーっと売れ続けているという日本語についての本。
「悪文」の事例を豊富に交え、文章を書く際の注意点をたくさん示しています。
「あー、確かに自分もこれはしがちだな」と身につまされたり、「そうだったのか」とはっと気付かされたりする豊富な悪文の種類がたくさんありました。
一方で「それは知ってる、やっている」という部分も多く、途中若干ダレたかも。
最後の索引に注意点が網羅的に載っているので、それだけ見て気になった部分を本文に当たるという読み方も出来るかと思います。
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初版が昭和35年というだけあって例文が旧仮名遣い混じりだったり、内容が古めかしかったりします。でも「なぜ“悪文”なのか」は普遍的なもので、分かりやすく解説されていて注意するポイントは押さえられます。
「悪文」の見本は“悪文”だけに読みにくいことこの上なし。前後の解説だけ読めば事足りることが多いかな。
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古い本だけれど、実例が豊富で分かりやすかった。
敬語の使い方が怪しいなんて、昭和30年代から言われてたのかーと、感慨深いほど。
意外と、口語体が敬語を混乱させる切っ掛けになったのかと妄想してみる。
日本語が他言語と比べて論理的かどうかの判断はできないけれど、プログラミング言語ほど明瞭でないのは確か。
プログラミング言語ほど、正解がはっきりしている言語でも、コーディングには個人差が出るんだから、自然言語がカオスになるのは当然だと思う。
私にとって、敬語の正否の判定で一番手っ取り早いのは「何となく変じゃね?」という感覚。このひっかかりで立ち止まって、学生のこと習ってなんとなく覚えてる文法や、ビジネス書の例文と照らし合わせて、やっと詳細な判定が下せる。
正しい日本語ってのは、難しいなぁ。
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己を知り、敵を知れば百戦危うからず。文書を書くに際して、「わかりにくいものを書こう」と思って筆を進める人はいないだろう。しかし、出来上がったものを他人に読ませてみると、「あれ、どうして?」わかりにくいと指摘されることもよくある話だ。ならば、忌避せず、どっぷり浸かろう。本書においては、実際に「悪文」といえる文章を著者が例示し、それに対して解説を加える形式で話が進む。「どこかで見たことあるぞ、こんな文章…」1970年代に刊行されたとは…何時の時代も、人の悩みは得てして変わらぬもの。人の振り見て我が振り直したいアナタにはぴったりだ。著者も歯に衣着せぬ言い回しで、今で言えば、ズバズバ切っていくところ、読み物としても、なかなかに痛快。
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確か大学生協で推薦されていた本。
さすがに、例文が古く、「いまどきこんな間違いする人いるかなぁ」と思う文が多かった。
また、不正確であるとされている例文の中には、現在慣用として固定されている言葉遣いもあった。
今,文章表現の本を買おうとするなら,もっと他にいい本があるんじゃないかな…。
巻末のまとめは役に立つかも。
以下、要約引用。
長い文章の中で複数の項目を説明するときは、「第一に……第二に…第三に…」というように、箇条書きのように言い表すのがよい(19頁)
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読み手にいくつかの解釈を起こさせたり、ひとつの文の前後半で意味に矛盾が起きたり、およそ読み手に意味を伝えにくい形になっている文を教材に、文の書き方を論じる。文をどのように直せばよいかが細かく述べられているため、良い文を書く一般的な方法を論じられるより実践に役に立つ。
なお初版が1960年なので、例文のそこここに時代を感じさせる表現が見受けられる。
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2014年読了。読み終わるまでかなりかかったような。友人の勧めで読む。
本の内容としては、世にはこびる悪文ー例えば、読みにくい、何を言っているか分からない文章ーを筆者が添削していくというものです。
悪文は本当に読みにくく、筆者の解説の文章と比べると、一目瞭然で悪文だと感じます。ただ、悪文の犯しているミスは、自分にも当てはまっているのではと感じることが多く、自分に向かって注意されている気分にもなります(笑)
とまあ、ここまでレビューを読んで分かるように読んだからと言って、すぐに文章は上手くならないようです。ただ、気を付けようかなとかこうした方が分かりやすいんだとか多少の意識改革にはつながるのでお勧めです!
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世の中にある悪文の例を紹介しながら正しい文章作法を解説。悪文の例として裁判所の判決文をあげている。確かに判決文は一文が長く文意を把握しにくいが、あの微妙な感じで論理展開しながら一文が連なっていくところに判決文の魅了があるわけで、あれはあれでルールに即した正しい文体なんだと思う。しかし、文章構成に自信がない方にとっては、一文は短いに越したことはない。判決文のような長い一文は避けるべきだ。この手の本は昔からよく読んで勉強しているつもりだが、なかなか文章力は上達しない。文章を書くことは本当に難しい。
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文章の書き方の本。
具体例をあげて、なぜこの文が読みにくいのかを解説してくれる。
文法は正しいのに読みにくいタイプの文章は、どこに原因があるのかよくわからないことが多いので、これを読んでだいぶスッキリした。
ズーニーさんも書いてたけど、「書き手が頭を使わないと読み手に負担をかける」というのは文章(コミュニケーション)の基本なんだな。
判決文の例は、上手に書くというただ文章の話ではなく、考えること・伝えること、裁判のありかたにまで話が広がる。
書き手と読み手の関係をはかるとか、敬語の使い方の部分は、このままコミュニケーションの話として読める。ただの技術指導で終わらないのが文章論のおもしろいところだ。
悪文を指摘する本だけに、文章が読みやすい。癒されるー。
勉強になったけれど細かい部分はきっと忘れるから、折に触れて読み返したい。
本は読みたいけれど物語や社会問題のような感情を動かすものを受け容れる気力がない。
そういう時の休憩用にちょうどいい。
知識を得る満足感はあるのに疲れないからほっとした。
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古い本なので例文などもかなり古いのですが、文章を書くにあたって気を付けることが詰まっています。文章を直す仕事をしていると、何かおかしいけどどう直せばよいのやら、と悩むことが多々あります。修飾語の並べ方や接続詞の使い方、長すぎる文章や主語述語が揃っていない文など、見覚えのある例ばかりで笑ってしまったほど。なかでもなるほどなと感心したのは、ニュース原稿について。繰り返し読める新聞や文書などと違い、ラジオやテレビは耳で一度聞いただけで理解できなければならない。いかに分かりやすく情報を並べるか、そういうことは考えたことがなかったのでとても興味深かったです。
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本書が出版されて30年以上経っていて、ベストセラーになっているとも思われないのだが、なぜか書店に平積みされていたのを発見した。「いかにして問題をとくか」が脚光を浴びていたのを思い出し、思わず買ってしまった。
内容としては、様々な悪文を例にとって「ここが悪い」「あそこが悪い」と文章を書くときにどのようなところに気を付けなければならないのかを述べたものである。
「文は短く」「簡潔に」といった古くからよく耳にする助言が多く、普段から気を使っている点がおさらいできた。
文をいったん、中止しながら続ける用法「中止法」には、複数の意味をもつため、読み手が混乱しないように使い方に気を付けるべきだとしている。これも一意に定まるように表現を普段から気を付けているので、参考になった。
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この書評自体が悪文ではないか不安に思いつつ、感想を述べる。本作品は文章作法の名著で、長らく単行本第3版が読み継がれており、2016年に待望の文庫本化がなされた。これでもかと悪文を掲載し、それらの悪文たる所以を述べ、校正や改善を行う。本書内で掲載される森鴎外や夏目漱石の文章は、悪文を並べたうえで比較すると、如何に優れた文章であるかを感じる。
読み手を意識した文章組み立て、主語述語の明確化、適切な接続助詞、誤用の防止、などなど。本書を読むと文章を書くことがやや怖くなる副作用はあるもの、SNSの普及で文章を書くことが増えた現代人の必読書である。