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紙の本
「マット・スカダー」シリーズ10年前の回想
2003/02/11 17:33
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投稿者:りゅ - この投稿者のレビュー一覧を見る
なじみの店と言えば、酒の飲める店と言う元刑事で探偵のマットの10年前の回想篇。時々記憶をなくすほど飲みながらもその魔力(?)により事件を解決に導いてしまう彼は、まだ自分をアル中であるとは認めてはいない。しかし、どこかおかしくなり始めている。飲みに出ると家(ホテルの一室)に帰ることができない。帰ろうと思ってもまたバーに入ってしまうのだ。「八百万の死にざま」をターニングポイントとすれば、以前の自分を語るというAA(無名のアルコール中毒者たちの自助グループ)の実践を本書で彼はしているように思う。取引現場の教会をAAグループが使用していたというあたりは、あのときAAにつながっていればということなのか。ニューヨークの孤独を生きるためにアルコールは必要だった。後悔はしていない。と彼は言う。それが、今の彼(10年後の彼)につながっているのではないか。いま彼は、バーボンの入っていないコーヒーを教会の地下室で飲むのである。