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紙の本
牢獄の花嫁 (吉川英治歴史時代文庫)
著者 吉川 英治 (著)
著者は終生、捕物帳には筆を染めなかったが、その傾向の作品として、本書が存在する。――十手捕縄をとって30年、捕物の神様とうたわれた名与力・塙江漢(はなわこうかん)が、突如...
牢獄の花嫁 (吉川英治歴史時代文庫)
牢獄の花嫁
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商品説明
著者は終生、捕物帳には筆を染めなかったが、その傾向の作品として、本書が存在する。――十手捕縄をとって30年、捕物の神様とうたわれた名与力・塙江漢(はなわこうかん)が、突如、暴風のように襲った悪魔により、晩年の幸福を引きちぎられる。倖(せがれ)郁次郎は無実の罪で獄舎に繋がれ、その許嫁(いいなずけ)花世の身辺にも魔手は及ぶ。一命を投げうって巨悪に挑む江漢の努力は、花世の花嫁姿に報われる。【商品解説】
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紙の本
絶望は幸福へと繋がる。
2002/07/06 23:59
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投稿者:凛珠 - この投稿者のレビュー一覧を見る
黒岩涙香の翻案小説「死美人」をさらに翻案して江戸時代を舞台にした作品。今は隠居して、息子と婚約者の幸福を見守るばかりの身となった元凄腕与力の塙江漢。だが、突如幸福は打ち壊された。息子の郁次郎は冤罪で捕らわれの身となり、婚約者の花世の身にも危機が。江漢は肉親の愛情の為に老骨に鞭打ち、再び巨悪に立ち向かうこととなった……。
昔の大衆小説らしく波乱万丈のストーリーで、次から次へと飛び出す謎の魅力に、息をもつかせずに読み進ませる。現代はこういう小説は殆ど無いと思うと少し淋しくもある。いくつもの謎が乱れからまり、少しづつ解けてゆく。
読んでいて、家族の為に奔走する老いた江漢を応援したくなった。江漢以外にも清廉で実直な人々が登場する。たまには勧善懲悪も良いものだ。