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Yの構図 (光文社文庫)
Yの構図~吉敷竹史シリーズ6~
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紙の本
時代を感じてしまう
2022/08/21 20:34
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投稿者:koji - この投稿者のレビュー一覧を見る
吉敷竹史シリーズの6作目です。
今の時代に読むとやっぱり主人公の吉敷だけでなく警察官の横暴さ加減が
けっこう気になりますが、
たぶんこれが書かれた時代では読者のほとんどが違和感なく読んでいたんだろうね。
そう考えると昭和も遠くなり社会もゆっくりとではあるけれど改善しているのだ。
これまで読んだ3作品よりも紙幅があるせいでしょうか物語性が上がっており
登場人物たちもより個性があり血肉のあるものとして感じられました。
今までの作品ですと主人公目線で語られるものであっても
そこに吉敷だからこその視点や思考というような個人や個性は感じられず、
吉敷という名前すら記号の一つでありそれが男Aでも問題ない程度の存在でした。
それが本作では吉敷の38年の人生の結果として現在の彼があり、
その経験をもとに事件を捜査し関係者の話を聴き思考する様子が伝わってきました。
こうなるとこれ以降の作品を読むときに
主人公の吉敷がどう成長あるいは変化していくのかも含めて楽しみになりました。