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紙の本
上手いです。引き込まれますよ。
2006/04/01 00:12
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:kokusuda - この投稿者のレビュー一覧を見る
SFに限らずストーリーテラーと呼ばれる作家たちがいます。
作者のレズニックもその1人です。
本作はミステリーというかサスペンスというか、エンターテインメントに
徹した長編です。
宇宙軍のベッカーは、軍法会議の弁護人に任ぜられた。
被告は、突如ふたりの部下を射殺した軍艦の艦長。
目撃者がいたにもかかわらず、艦長は“自分はふたりを殺していない”と
主張している、、、
彼らは異星人だったから、殺人ではないという理由で。
宇宙軍に異星人が潜入している!?
半信半疑で調査をはじめたベッカーは、いつしか危険きわまる罠に足を踏みこんでいた!
人気絶頂レズニックのエンターテインメントSF快作
(初版カバー裏解説より)
時代は2065年。
超光速宇宙船が実用化し不幸な形で異星種族との最初の接触(ファースト・コンタクト)が
起こっています。
戦争にこそなりませんでしたが、その異星種族との2度目の出会いを求めて
各国宇宙軍の探査が続いていました。
深宇宙を探査していたアメリカ宇宙軍の探査船で射殺事件が起こったのです。
主人公のベッカーが形式上、調査を始めるのですが、死体は宇宙に捨てられているし、
検死報告は無し。
死亡診断書を書いた軍医も事情を知る証人も見付かりません。
見付かるのは目撃者のみ、、、。
上層部の圧力で調査期間は2週間足らず。
行き詰まったベッカーは黒人天才女性ハッカーの助けを借りて
宇宙軍の機密情報を調べ始めるのですが、、、。
ある意味、一番小説らしい小説を書くという意味で普通のSF作家の
対極にいる作家です。
伏線や物語の展開をきっちりと書きこんでいく職人さんみたい(笑
日本で紹介された長編は少々重たい作品が多いのですが、
軽快で明るいタッチなので厳しい内容も読みやすくなっています。
主題は異星人ものなんですが、作品の手法はミステリーです。
面白いんですが上手いなぁ、というのも感じられますね。
レズニック氏は1960年代前半にデビューしたのですが、
日本で話題になったのは80年代に入ってから。
日本デビューの「ソウルイーターを追え」は内容に合わない題名も含め
黒丸尚氏の翻訳に批判も多いんですよね。
悪い作品じゃないんですが、、、。