紙の本
改訂を希望。
2020/01/17 18:58
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投稿者:うりゃ。 - この投稿者のレビュー一覧を見る
被爆者である那須さん自身の思い入れが非常に深いことを感じる本。
それだけに、出版後に出てきた資料をもとにした編集部の追記が気にかかる。
年表を見ても、さらに更新すべき事柄はたくさんあるように思うので、ぜひとも新版、改訂版を出してほしい。
この内容は、たぶん古びないし、古びさせてはならないと思うから。
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原爆の仕組みや放射線の人体への影響、戦争前後の歴史背景なども解説されてます。大人が読んでも勉強になる。
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子ども一人で読むには恐ろしすぎる原爆の本です。
主に、時系列を追いながら絵と短い文章で成っています。
私は小学校高学年の頃、自由研究のための参考書として読みましたが、涙と胸の痛みが止まりませんでした。変わり果てた姿となる広島の様子は恐ろしく、繰り返し目に浮かぶほどでした。現実とは思えませんでした。
優しく、母親に現在の広島の様子を教えられましたが、また別の驚きをもったのは言うまでもありません。
「町にいる大勢が被害を受けて苦しんでいるさま」というのは、他の本ではあまり見られないかもしれません。たいへん衝撃的な一冊です。
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土曜日の、天音堂での雨宿りの折に、この絵本も読む。作者の那須正幹は『ズッコケ三人組』シリーズの人だ。那須が、爆心より3kmの場所で3歳のときに被爆しているのだと初めて知った。
原爆投下前の広島の町の風景から始まるこの絵本は、投下後の町の状況を生存者の証言を元に文章と絵で再現する。町を描いたページの間には、核分裂の発見から原爆開発に至る話や、放射線障害や原爆症のこと、あるいは軍都・広島の歴史、戦争につっこんでいった日本という国のこと、現在に至るまでの世界の核実験と核廃絶運動のことなど、個人の体験で語るのとは違う「広島の原爆」が淡々と述べられている。
巻末には、広島の町を描いたそれぞれの絵の「絵解き」も付されていて、たとえば被爆死した膨大な遺体を焼く場面では、酒を飲んでやや意識をもうろうとさせて、それで作業にあたっていることがわかる。
那須さんと西村さんは、『ぼくらの地図旅行』で一緒に仕事をし、そしてこの絵本の仕事をしたそうだ。また近所の図書館で借りてきて、ゆっくり読もうと思う。
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6年生戦争を学んでいる時に読み聞かせしました。情報量が膨大で全部は読み切れないので、所々説明しつつ、読むところだけ。10分くらいだったかな。改訂版にある遺体の扱いについての訂正文は読みました。後は、核の科学的な説明などこういう情報があります。と言って参考に見たい人には見てもらうようにしました。新聞作りなどでもこの本の情報は見ていた子が多かったそうです。
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タイトルから見てただの絵本のように思ったがまるっきり異なっていた。ひらがなこそふってあるが、原爆投下までの世界の戦争への流れが詳細に図示されている。絵も単に描かれたということではなく、聞き取りや考証をもとに詳細にえがかれているものである。絵の上に透明なシートで説明が書かれていればよりわかりやすかったかもしれない。広島の原爆投下に関しての入門書としては最適のものであろう。さらに福島原発メルトダウンでどのような被害があるのかということもこれで学習することもできる。
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原爆の悲惨さを絵本で描くことで、こどもたちにも伝えやすいと思いました。また、戦争に至った経緯や原子爆弾の詳しい仕組みなど専門的なこともよく調べて書いてあるので、私自身新しく知ることが多かったです。小難しい本よりもストレートにあの頃のことが伝わるので、平和教育の教材として十分に役に立つと思います。
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第二次世界大戦が勃発した背景や、広島の原爆についての説明がしっかりしていて感心する。絵で当時の様子がよくわかり、子供にもわかりやすい。
(読んだ時期:6歳)
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本棚整理の際、再読。
子どもの頃(たしか、小学校に上がるかどうかという時期に初めて読んでもらったはず)はすごく恐ろしい絵だと思っていたんだけれど、今見るとそうでもないね。
最後の言葉が印象的です。
わたしたちは、追体験しなければいけないですね。
怖くても、つらくても。
二度と同じことを繰り返さないために。
再版されているものは、年表等更新されているのでしょうか。
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なんとなく今日手に取ったのは何かのメッセージかな。
8月6日に紹介されていたので、遅ればせながら。
この本が出来た時には東海村臨界事故もなく、福島の事故もなかったというのが、人間の繰り返す業というものを物語っている気がしてならない。
私の最寄りの図書館では児童向けの本棚に置かれていたけどヘビーすぎる。
被害だけを描くのではなく、そもそも原爆とは何か、どうやって作るのか、誰が作って誰が命令し誰が投下したか、その人たちが後の世で何を発言したか、戦争に至るまでの(ざっくりですが)流れ、非戦闘員を対象にした無差別爆撃が始まった歴史、原爆が投下された思惑背景、かかった費用、それからも続いた核実験の流れ、何故広島と長崎が選ばれたか…と流して読むことの出来ないぎっしり詰まった内容がドドドドっと押し寄せてきます。覚悟が必要な本ですね。
絵そのものも直視出来ない悲惨さなんですが、その絵につけられた解説(もっと読みやすく見易いとありがたかった)がむごすぎて地獄はここかと思ってしまう。
拾い書きしてみます。
「家の下じきになったまま、火勢のつのる中で『君が代』を合唱しながら死んでいった学徒」
「子どもが家の下じきになり泣きわめいている父親」
「飛び出てしまった目玉を手のひらに乗せて歩く人」
「頭のない赤んぼうを背負ったまま、何事もなかったように黙々と歩いている母親」
何よりも。
原爆が投下された日本の首相が核兵器を容認する発言をしていたこと、亡き昭和天皇が、原爆投下もやむなしと発言したことまで克明に書いてあるのが胃にずっしり来る。
原発が生まれた理由も知ってしまい吐き気もするわこれ。
それでもヒバクシャは増え続ける。その事実が今生きる人間としてキツい。
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絵本と、詳しい資料データとの合体。
子どもに絵を見せて語りながら、大人はデータを読んで、子どもたちに補足していくことを想定しているのだろうな、と思う。
良い試みだが、実際に読み聞かせてみないと、それが効果的にできるのかどうかは、ちょっとわからない。
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対象小学校高学年以上。原爆投下に至るまでの戦局の背景、原爆のメカニズム、戦後の大国による核兵器の配備に至るまで、かなり高度な内容です。イラストも凄いです。
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原爆の恐ろしさだけではなく、広島に原爆が落とされるまでの経緯なども書かれている。
広島に修学旅行生の事前学習に適した書籍を作成して欲しい、という要望から出版された1冊ということもあり、内容の濃いものだった。
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エノラゲイとは機長の母親の名という。マザコン野郎は永遠に記憶されて誇らしいだろう/爆発は上空580メートル、火球は最終500メートルにまで膨らんだ、故意か偶然か地表に触れなかったが触れて今も実験場に残るようなクレーターができていれば現在も人は居住できなかった「75年、草も生えない」は間違いとは言えない。/ABCCも書いてある。被爆者を呼び出して診察して治療せず、「火傷の一種に過ぎない」「放射能による遺伝的影響はない」と第五福竜丸事件まではいい続けた/核兵器開発、原発事故によるヒバクシャは全世界で350万人
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「広島の原爆」を知るうえで必携の一冊。文は先日急逝された那須正幹さん。原子爆弾の投下に至る戦争の過程、原爆の原理、広島の原爆被害とそれが人々に残した傷痕、さらにはその後の核開発の問題が丁寧に解かれています。宙に漂う死者から見通された克明な「復元図」も心を打ちます。