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紙の本
コンピュータ・ネットワークと地球環境
2001/06/30 04:05
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投稿者:トリフィド - この投稿者のレビュー一覧を見る
これは地球と人類の物語だ。そして環境とコンピュータネットワークの物語でもある。
人口爆発、環境汚染。じわじわと破滅へと近づいてゆく近未来の地球。そこに最後のとどめをさすかの如く、さらに壊滅的な事態が地球を襲う。地球内部に、ゆっくりと成長を続けるマイクロブラックホールが発見されたのだ。このままでは地球全体が食いつくされてしまうことは必至。科学者たちは絶望的な戦いに乗り出す。
重く堅苦しい雰囲気、閉塞的な状況、繰り返される人類への批判。読みはじめはシリアスな破滅テーマSF、あるいは「単なる」環境問題SFかと思うだろう。しかしそこは『スタータイドライジング』のブリンだ。後半、物語の枠組みは一気に広がり、大転換する。怒涛の展開に次ぐ展開の末、物語はほとんど破天荒と云ってよい、SFならではのフィナーレへと至る。
読者の視点を遠い宇宙へといざなうこのさわやかな読後感は、まさにSFらしいSFを読んだと思わせてくれた。必読級の傑作である。