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収録作品一覧
おじいさんの綴方 | 7-49 | |
---|---|---|
掌痕 | 50-69 | |
父危篤 | 70-102 |
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紙の本
苦い経験をさらりと書く、そこが私がこの人の作品が好きな要因
2024/02/01 10:34
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投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
岩阪恵子氏は「木山さん、捷平さん」という木山捷平氏の評伝も書いている、木山氏への愛情もこもった作品だった、その彼女が解説、妻であるみさを氏が著者に変わってあとがきをするという贅沢な構成、「父危篤」の中では最後の場面で親子の仲たがいが解消されているが、「枯木の花」で「事実は真っ赤な大嘘である」と述べている、それを知ってしまうと「枯木の花」で死んだはずの父親が家に訪ねてきて、という話の内容が悲しい、父と子の蟠りは解消されないままなのだ。作者は満洲で相当な苦労をなさったはずなのに文面にはあまり出てこない、苦い経験をさらりと書く、そこが私がこの人の作品が好きな要因だ。「河骨」「抑制の日」の二作品は芥川賞を逸している、いい作品と思うのだが