「honto 本の通販ストア」サービス終了及び外部通販ストア連携開始のお知らせ
詳細はこちらをご確認ください。
このセットに含まれる商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
商品説明
不法就労中の美しいタイ人ホステスをかくまったことから、俺の不幸は始まった。暴力団、警察の両方を敵に回した俺たちは、この街から脱出できるのか? 書き下ろし長編・冒険サスペンス。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
風間 一輝
- 略歴
- 〈風間一輝〉1943年旧満州生まれ。グラフィックデザイナー、イラストレーターを経て、89年に長編小説「男たちは北へ」を発表。著書に「地図のない街」など。
あわせて読みたい本
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
紙の本
こういう恥ずかしがりやの男の人は好きだなあ
2001/11/08 11:15
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:吉野桃花 - この投稿者のレビュー一覧を見る
逃亡劇である。地方都市で百科辞典を売り歩く営業マン仙波は、とある事情(といっても突然巻き込まれただけで、何がなんだかわからないままに、なのだが)により、女性を1人連れて舞橋市から逃げ出さなければならなくなる。追っ手は暴力団と警察。舞台となっている舞橋市は、多くの河に囲まれていて、ここから出るためには、どの方向に行くにしろ橋を渡らなければならない。追う側からすれば、橋をおさえておけば逃亡者は向うからやってくる、というわけ。地方都市のこと、駅をおさえるのも難しいことではない。さあ、どこから逃げる? 逃げ切れるのか?
30代後半という仙波さん。ひとつ前の“旧版”の辞典を売り歩く旅の日々。なんとなくカタギでないような雰囲気も身につけている(こちらから頼んでもいないものを売りにくる人というのは、微妙な雰囲気を持っているものである)。自分のなかにある「野暮か野暮でないか」という基準のみで突っ走ってしまう男。一緒に逃げている女の子にチュウしてしまって(キス、っていうよりチュウって感じなのよ、ほんと。しかも“してしまって”っていうのがぴったり)、「おわあ! 何やってんだオレ」と自分にツッコミを入れる男。惚れられてることに全く気付かない男。決してかっこよくはないのだけど、なんかこういう人にはとっても魅力を感じてしまう。ふ、また照れてるよこの人は、ってくすくす。
読んでる最中も読み終わってからも、なんだか気分のいい本だった。物語を十分楽しめました!