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紙の本
こういう恥ずかしがりやの男の人は好きだなあ
2001/11/08 11:15
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投稿者:吉野桃花 - この投稿者のレビュー一覧を見る
逃亡劇である。地方都市で百科辞典を売り歩く営業マン仙波は、とある事情(といっても突然巻き込まれただけで、何がなんだかわからないままに、なのだが)により、女性を1人連れて舞橋市から逃げ出さなければならなくなる。追っ手は暴力団と警察。舞台となっている舞橋市は、多くの河に囲まれていて、ここから出るためには、どの方向に行くにしろ橋を渡らなければならない。追う側からすれば、橋をおさえておけば逃亡者は向うからやってくる、というわけ。地方都市のこと、駅をおさえるのも難しいことではない。さあ、どこから逃げる? 逃げ切れるのか?
30代後半という仙波さん。ひとつ前の“旧版”の辞典を売り歩く旅の日々。なんとなくカタギでないような雰囲気も身につけている(こちらから頼んでもいないものを売りにくる人というのは、微妙な雰囲気を持っているものである)。自分のなかにある「野暮か野暮でないか」という基準のみで突っ走ってしまう男。一緒に逃げている女の子にチュウしてしまって(キス、っていうよりチュウって感じなのよ、ほんと。しかも“してしまって”っていうのがぴったり)、「おわあ! 何やってんだオレ」と自分にツッコミを入れる男。惚れられてることに全く気付かない男。決してかっこよくはないのだけど、なんかこういう人にはとっても魅力を感じてしまう。ふ、また照れてるよこの人は、ってくすくす。
読んでる最中も読み終わってからも、なんだか気分のいい本だった。物語を十分楽しめました!
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