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商品説明
心理教育という考え方を基礎に置いた「家族教室」の案内書。家族援助の実際について、その構造、プログラム内容、運営の工夫・コツ、効果、対応の実例などを実践現場から報告。【「TRC MARC」の商品解説】
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紙の本
家族教室・心理教育の入門書であり実践書
2015/08/18 15:01
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投稿者:みなとかずあき - この投稿者のレビュー一覧を見る
1998年5月発行となっているので、もう17年も前の本です。
古くから行なわれていた家族教室から、実証的で心理教育的なアプローチによる家族教室が各地で広がり始めた頃に書かれたものですが、すでにここに家族教室の総論から実践までがすべて含まれていることに、今更ながら驚かさせられます。
編者でもある後藤雅博先生による「総論:効果的な家族教室のために」は、家族心理教育の理論背景から、実際に家族教室を行なう際に注意すべきことまでがコンパクトにまとめられており、ここを読むだけでも十分価値があります。
しかし、その後に出てくる家族教室の実際の記録や、他の治療プログラムとの関係を知ると、家族心理教育が単に統合失調症をはじめとする精神障害だけでなく、もっと様々な疾患や状態、状況に応じて行なうことができるものだということがわかります。
さらに、実証的であることを意識してなのでしょうが、実際に家族教室を行なった時に、その効果をどのように評価すべきかという点にまで触れられているところが、他の入門書と異なるところでしょう。
実践報告の中には、実施にあたりかなり苦労されたものもあるようで、そうした歴史とでもいったところに触れられているものもありますが、総じて実証的であることを念頭に置いて書かれたものが多いように思い、そうした点でも時代を先んじていたように思います。
2015年の今、この本は手に入らなくなっているようですが、家族教室の入門書として、いつでも手に取ることができるようにしておいてもらいたいです。