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- カテゴリ:幼児
- 発行年月:1998.5
- 出版社: 文渓堂
- サイズ:30cm/1冊
- 利用対象:幼児
- ISBN:4-89423-207-3
紙の本
子猫の気持ちは?
著者 森津 和嘉子 (作・絵)
おねえちゃんがママになって帰ってきた。子猫のビータは、赤ちゃんに夢中のおねえちゃんを見て、やさしかったかあちゃんを思い出す。そしてこの家でのおねえちゃんや猫仲間の優しさも...
子猫の気持ちは?
紙の本 |
セット商品 |
- 税込価格:16,610円(151pt)
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商品説明
おねえちゃんがママになって帰ってきた。子猫のビータは、赤ちゃんに夢中のおねえちゃんを見て、やさしかったかあちゃんを思い出す。そしてこの家でのおねえちゃんや猫仲間の優しさも。そして赤ちゃんを可愛がろうと思う…。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
森津 和嘉子
- 略歴
- 〈森津和嘉子〉1943年北海道生まれ。東京芸術大学大学院修了。小磯良平に師事。代表作に「まっかないちごがまってるよ」「やさしいかぜにさそわれて」などがある。
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紙の本
2匹仲良く並んでいたので一緒に連れて帰った猫達:その2
2009/09/28 20:26
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:wildcat - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、図書館で出会いを探して書架の間を歩いているところに、
同じ著者の絵本として
『月にとんだ猫』と『子猫の気持ちは?』が
2匹仲良く並んでいたのを見つけて手に取った。
『月にとんだ猫』から2年経ち、
著者のところにかつて15匹前後いた猫たちも、
本書が出た頃には6匹だけになっていたという。
「猫も人間を年をとり、ひっそししてしまった家に、新しい命が入ってきました」と
著者紹介欄に書いてあるところをみると、
どうやら本書の猫達は、著者の猫がモデルになっているようだ。
『ねこのき』も『月にとんだ猫』もいなくなってしまう猫を描いていたが、
本書は逝ってしまった猫だけでなく、やってくる猫とやってくる命が描かれている。
表紙の子猫は、まっしろな母猫に守られている。
この子猫を抱きとる姿は、写実的に描いた猫の姿とは少し違うように見える。
これはもっともっと大きな、子猫を包み込むものだ。
母猫の愛そのもの。
本書は、子猫の目線で描かれている。
中表紙には、猫、猫、猫、・・・。
7匹いる。
色も年齢もバラバラそうな猫達。
えーっと、名前は、パンダおじさん、ユキおじさん、オジョーおばさん、
ジュンおじさん、カンナねえさん、サツキねえさん?
一番小さな子猫から見ているからこういう呼び名になる。
あるいは、著者がこう呼んでいるのかもしれない。
おねえちゃんの部屋のノブには、猫のイラストと赤いバツの字が。
猫は入ったらダメで、みんな部屋の外にいる。
赤ちゃんのにおいに気づく子猫。
中を覗くと赤ちゃんがいる。
赤ちゃんのとってもいいにおいに、猫達はうっとり。
猫目線で見つめる赤ちゃんは不思議だ。
いつも赤ちゃんを見ているおねえちゃんを見つめる子猫。
このしっぽがない赤ちゃんにおねえちゃんはつきっきりで、
やさしい声も赤ちゃんのもので、頭の中は赤ちゃんのことでいっぱい。
ぼくが呼んでもおねえちゃんはしらんぷりだと考える子猫の様子は、
弟や妹ができたおにいちゃんみたいだ。
子猫は思い出す。
おねえちゃんの顔とかあちゃんの顔が重なる。
赤ちゃんがおねえちゃんのおっぱいをすっている姿を見て
子猫は理解する。
おねえちゃんはママになって、
もうぼくのおねえちゃんじゃないのだと。
子猫はかあちゃんを思い出す。
自分とかあちゃんに何があったのかを思い出す。
そして、おねえちゃんとどうやって出逢ったのかを思い出す。
どうやって、猫がいっぱいのこの家にやってきたのかを思い出す。
赤ちゃんに寄りそって眠る子猫・ビータは、
もうすっかりおにいちゃんの気持ちなのである。
赤ちゃんにしっぽが生えてきたら、猫のたしなみを教える気満々なのである。
寝ている赤ちゃんと寝ている猫が一緒にいるなんて・・・ずるい。
かわいいに決まっているぢゃないか!