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紙の本
大江志乃夫「天皇の軍隊」以上に陸軍偏重した本
2023/12/31 21:45
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:オタク。 - この投稿者のレビュー一覧を見る
大江志乃夫の「天皇の軍隊」は父親が陸軍将校で自身も陸幼を経て陸士生徒として終戦を迎えたからか陸軍偏重で海軍の記述が少ないが、この本はそれ以上に海軍の記述がない。あくまでも対米英戦争開戦に至るまでの陸軍の歴史として読むならいいだろうが物足りない。別に海軍について本があった方がよかったぐらいだ。
ノモンハン当時、それとなく赤軍より帝国陸軍の装備が劣る事を当時でも触れていたと紹介されているが日本の工業力では無理だったのか、それとも結果論なのかという面があるだろう。例えば海軍だが真珠湾攻撃とマレー沖海戦で大艦巨砲主義が過去の遺物と化したにしろ、大和と武蔵が建造された時点では誰も分からない事だ。
文庫本は単行本ではカラー印刷された写真がモノクロなので見づらい。
紙の本
矛盾を抱えた巨大組織
2005/12/20 14:56
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:dimple - この投稿者のレビュー一覧を見る
『日本の近代9 逆説の軍隊』(戸部良一、中央公論社、1998年)を読了。本書は、明治初期に当時最も近代的な組織として創設された日本陸軍が、如何に非合理的な行動を生み出す組織に変容したかを詳述する。
もちろん、日本陸軍という組織の変容を述べるにあたっては、当時の経済情勢(世界経済の動向や国内経済格差の進行)、政治情勢(政党政治の混迷、欧米列強の動向)、社会情勢(農村の疲弊、大正デモクラシー)といった背景も無視できないだろう。
本書はそういった背景を考慮しつつ、組織論に焦点を合わせて議論を進める。とりわけ、組織上の「逆説」という視点は興味深い。
たとえば、藩閥や政党から軍への不当な干渉を防ぐ目的で創設された陸軍大臣現役武官制が、逆に陸軍の政治介入へ変容していく。
そもそも、軍の権力の源泉であった「統帥権の独立」も、本来は軍の政治的中立性を担保する目的で作られたものなのである。
また、本書では、陸軍省や参謀本部の省部幕僚(=課長・佐官レベルの中堅幹部)による独走や、②青年将校による下克上、③「統制派」と「皇道派」との派閥抗争についても述べられる。
これらについては、事実を詳しく述べるに留まっている。ただ、ボクは平時における年功序列による人事の停滞に原因があるのではないかと直感的に思った。加えて、「天保銭組」と呼ばれる陸大出のエリート幕僚を頂点とする官僚機構の肥大化といった面も大きいと思う。
また、「戦陣訓」に代表される、極端な精神主義や天皇への忠誠の高揚は、日露戦争以降に生じた軍軽視の風潮や、装備の近代化の遅れ、人事の停滞から生じた軍紀の弛緩等に対する組織防衛の側面も強いのではないかとも思った。
同じ著者による、「戦略の本質」や「失敗の本質」と併せて読むと、組織論の理解が深まると思う。
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設備投資とリストラ
2001/10/26 23:43
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:塩津計 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ずっと不思議だった。どうして日本の陸軍の装備があんなに貧弱だったのか。ドイツ軍の戦車はでかい、つよい。ドイツ軍、アメリカ軍、ロシア軍はみんな自動小銃をもっているのに日本軍は三八式歩兵銃のみ。
それが実は現在の合理化=人員整理で人件費を浮かせ設備投資をするかどうかの話に通じる話だったとは知らなかった。宇垣大将は増えすぎた人員を整理して経費をうかせ、それで陸軍の装備を近代化しようとした。それに対しそうはさせじとリストラ反対運動がおきて宇垣の軍縮計画は頓挫。日本陸軍は装備の近代化よりも身内から失業者を出さない道を選んだのであった。
何か今の時代の特殊法人改革にも似たお話だったんですねえ。それで貧弱な装備で近代装備の連合軍に立ち向かい全滅していったんですねえ。悲しい。悲しすぎる。