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商品説明
山一証券の経営破綻から一年、不況感は国民全体に広がっている。この泥沼から脱出する方策はあるのか。なぜ日本の金融システムが機能不全に直面せざるを得なかったかを探り、来るべき新しいレジームの姿を描く。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
堀内 昭義
- 略歴
- 〈堀内昭義〉1943年神奈川県生まれ。東京大学経済学部卒業。同大学院博士課程修了。現在、東京大学経済学部教授。専攻は金融論。著書に「日本の金融政策」「金融論」など。
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紙の本
金融機関の経営問題について発言してきた筆者の考えをまとめた。現在の混迷は旧体制の機能不全が原因と説く
2000/07/17 09:17
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投稿者:ブックレビュー社 - この投稿者のレビュー一覧を見る
戦後の日本の経済システムは,個人の貯蓄を大企業に回す銀行の仕組みの上に成り立ってきた。政府は銀行と大企業との結びつきを利用して経済を運営してきたともいえる。このシステムはバブルが崩壊する時期までは,うまく機能してきた。欧米企業に対抗する大企業を日本につくり,輸出によって外貨を稼ぐ,という国家の目標に,最も効率的なシステムであった。しかし,市場化とグローバル化の波が日本にも押し寄せ,国家が護送船団を運航させるがごとく,管理・保護していく金融は改める時期にあった。筆者はこうした旧来の仕組みを「アンシャン・レジーム」と呼ぶ。
1997年の山一証券自主廃業後,金融・経済界に吹き荒れた破たんの嵐。多くの学者,ジャーナリストがその原因について書いているが,本書はこの「アンシャン・レジーム」が,危機に対して機能不全に陥っていたとみる。失われた90年代の本質を考える上で貴重な指摘が多い。
(C) ブックレビュー社 2000