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商品説明
ミュージシャンくずれの中沢三郎は、生活の困窮を打破すべく、ロメオ編集部に出入りするようになる。時はまさにバブルの絶頂期、有名雑誌の編集者は盛り場の顔役。三郎も思わぬ役得を享受し、女性たちと甘い日々を過ごす…。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
中川 五郎
- 略歴
- 〈中川五郎〉1949年大阪府生まれ。シンガー・ソング・ライター、音楽評論家、翻訳者等として活動。著書に「愛しすぎずにいられない」「渋谷公園通り」ほか。
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紙の本
80年代という時代
2001/03/16 00:07
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投稿者:nory - この投稿者のレビュー一覧を見る
今振り返っても、80年代(とくに後半)って何だったんだろうと思う。人々は熱に浮かされたように競って遊びまくり、DCブランドで身を固め、名刺を交換することに命をかけていた。
その80年代の、しかも男性雑誌の編集部の話とくれば、これはもううさんくさげな世界に決まっている。みんな領収証を切りまくって飲み食いし、タクシーチケットも使い放題。有名雑誌のライターと聞けば女の子の目も輝く。
この話は実際に著者が経験したことをカリカチュア化して再現しているのだけど、ふつうだったら鼻につくようギョーカイ的なことも、さらりととぼけた文章で書かれているので思わず笑わずにはいられない。今では数々の本を出している著者の出発点はこんなところにあったのだ。
もう二度とあんな時代はこないだろう。今から見れば勘違いしていることばかりだった。それなのに、そこには確かに押さえ切れない勢いがあった。夜も眠らず前へ前へと進んでいた。その圧倒的なパワーだけは認めなければならないだろう。