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収録作品一覧
村の奇想派 | 7-18 | |
---|---|---|
無上庵崩壊 | 19-34 | |
恐怖の二重弁当 | 35-46 |
著者紹介
倉阪 鬼一郎
- 略歴
- 〈倉阪鬼一郎〉1960年三重県生まれ。早稲田大学大学院日本文学専攻中退。作家、翻訳家、俳人。著書に「死の影」「活字狂想曲」「赤い額縁」「妖かし語り」などがある。
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紙の本
ああ、狂気と笑いは背中あわせの。
2002/06/07 00:44
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:佐々宝砂 - この投稿者のレビュー一覧を見る
十三話を収録する。どうしようもなくトホホでおバカでお間抜けでバカ笑いできてそのあとかなり悲しくてそのくせテイストはしっかり猟奇な書物。もしかすると倉阪鬼一郎の最高傑作かもしれぬ。初期の『地底の鰐、天上の蛇』にそこはかとなく漂っていた恥じらいは彼方に消え去り、『怪奇十三夜』にはどことなく見え隠れしていたテレもかなぐり捨て、ここにはただひたすら読者に奉仕しようとする精神がある、と思うのはややおーげさか。
まず巻頭の「村の奇想派」からして、私は笑い死にましたね。かつては神童と呼ばれたものの脳を病んで帰郷した男、とゆーのが主人公なんだけど、もちろん田舎の村にうまく適応して病が癒えるなんてことにはならない。田舎とゆーところは実用的でシンプルな場所なので、サイコさんには向かないのである。田舎に妙な憧れを抱くヒトは、ぜひこれを読んで思い知るべし。田舎はきびしいぞお。
最高に面白いのは、ミステリとしても楽しめる「頭のなかの鐘」。この鐘っていうのはNHKのど自慢の鐘であり、大昔の名曲「長崎の鐘」の鐘でもある。事件としてはとっても奇怪で、不条理で、常軌を逸しているのに、その動機たるや読者を笑い死にさせずにはおかない、とっても変なハナシなんである。
個人的に好きなのは最後を飾る「梅の小枝が」。「こんにちは」という言葉抜きに俳句を書けなくなった田舎俳人の、はたから見ると面白い悲劇の物語。このこんにちは俳句があまりにもスバラシイ。こんなの読んで、私、こんにちはしか書けなくなってしまったらどーしよ……まあ、そんときはそんときよう、うふふ。うふふふふふ。
紙の本
ブラックユーモアがお好きな方へ。
2002/06/06 19:45
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:山猫 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ブラックユーモア短編集。人がどんどん狂気にはいっていくさまがえがかれている。有栖川有栖が面白いと推薦していたのだが、私には全然笑えなかった。逆に陰気になっていってしまった。ホラー作家だから仕方が無いのかもしれないが。
ブラックユーモアの好きな方には、お勧めします。