A・レーモンドの住宅物語
著者 三沢浩 (著) , 建築思潮研究所 (編集)
A・レーモンドはライトと共に来日、日本の伝統的建築の中にこそモダニズムがあると見抜き、日本に居て建築作品を多く残した。戦前は、日本におけるモダニズム建築の追求をし、その下...
A・レーモンドの住宅物語
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商品説明
A・レーモンドはライトと共に来日、日本の伝統的建築の中にこそモダニズムがあると見抜き、日本に居て建築作品を多く残した。戦前は、日本におけるモダニズム建築の追求をし、その下で前川国男、吉村順三など多くの建築家が育った。戦後は、モダニズムを越える脱近代への展開を図り、地域性と環境とを合体した自然への傾倒をレーモンド・スタイルとして完成させ、真の「日本の住宅」を目指した。
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目次
- 戦後篇(アントニン・レーモンドとは
- レーモンド・スタイルの住宅
- 住宅の表現
- 住宅設計の過程 ほか)
- 戦前篇(ライト調をのがれて
- デ・ステイルに始まるモダニズム
- 軽井沢式住宅とは
- コンクリートの打放し ほか)
著者紹介
三沢浩 (著)
- 略歴
- 1930年長野県生まれ。東京芸術大学建築科卒業。(株)三沢建築研究所設立。著書に「アントニン・レーモンドの建築」「建物文化はどこへ」ほかがある。
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日本の近代建築に大きな影響を与え続けたA・レーモンドの設計による住宅の構成原理・設計原則を解説する
2000/07/17 06:17
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投稿者:ブックレビュー社 - この投稿者のレビュー一覧を見る
A・レーモンド。チェコ生まれの米国人であるこの外国人建築家を避けて日本の近代建築は語れない。戦前から戦後にかけて日本のモダニズムを代表する建築をつくり続け,前川國男や吉村順三,増沢洵,ジョージ中島など,戦後の日本を代表する建築家,インテリア・デザイナーが彼の下から育った。
本書はそのレーモンドの晩年期に師事して大著「自伝」の編集にも携わった筆者が,レーモンドの設計による一連の住宅に流れる建築原理・原則を解き明かす変遷史である。F・L・ライトによる帝国ホテルの設計助手として来日,やがてその影響下から脱し,「軽井沢夏の家」を頂点とする丸太柱梁あらわし・建具の芯外しを多用した,どこにもない土着風「軽井沢式住宅」をつくりだした。
日本の伝統的木造建築のなかにモダニズムの要素を見いだし,それを昇華させた「レーモンド・スタイル」は,今日に至るまで日本の木造住宅のデザインに大きな影響を与えている。
一方,戦後は霊南坂の自邸に見られるようにコンクリート打放しの複雑な面で構成されたデ・ステイルの模索を経て国際的なモダニズム建築の流れへ結びつき,日本と世界の建築デザインをつなぐ重要な役割を果たした。日本の近代建築はどこからきてどこへいくのか,住宅設計者が自分のデザインによって立つ位置を再確認するためにも有用な一冊だろう。
(C) ブックレビュー社 2000