「honto 本の通販ストア」サービス終了及び外部通販ストア連携開始のお知らせ
詳細はこちらをご確認ください。
紙の本
高橋是清 財政家の数奇な生涯 復刻版 (中公新書)
著者 大島 清 (著)
二・二六事件で非業の死を遂げた高橋是清は、日本経済が難局をむかえるたびに引き出され、有能な財政家として手腕を発揮した。その果断で現実的な行動を、昭和史を中心にたどる。69...
高橋是清 財政家の数奇な生涯 復刻版 (中公新書)
このセットに含まれる商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
商品説明
二・二六事件で非業の死を遂げた高橋是清は、日本経済が難局をむかえるたびに引き出され、有能な財政家として手腕を発揮した。その果断で現実的な行動を、昭和史を中心にたどる。69年刊の復刻版。【「TRC MARC」の商品解説】
関連キーワード
あわせて読みたい本
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
紙の本
もっと面白く描けそうな人物の手堅い評伝
2016/02/05 23:49
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:塩漬屋稼業 - この投稿者のレビュー一覧を見る
高橋是清は、少年時代にはアメリカで奴隷に売られ、帰国すると明治維新で藩が幕府側だったため変名で暮さざるをえなくなり、青年期は放蕩に明け暮れ素寒貧、ペルー銀山に手を出して失敗…といったエピソード群の面白すぎる来歴から、ヤマ師的人物を想像していたところ、本書によれば、案外にも単純なお人好しの行き当たりばったりな来歴であるらしい。破天荒なまでの行き当たりばったりではあるが、ヤマ師的な面白みはなかったのだ。
高橋是清は世評、財政家ということになっているが、本書によると、その政策も行き当たりばったりな感じがする。後年の高橋是清はリリーフ的に何度も蔵相の座に着くが、結局は自身の放漫財政のツケを自ら払っているようにも見える。
ところで高橋是清はその前半生において、それこそ行き当たりばったりに職を転々としているように見える。お人好しから何か事に手を出しては失敗し職を失うという繰り返しなのだが、必ずや救いの手が差し伸べられて次の職に就いている。日露戦の戦費調達の折には招待された晩餐でヤコブ・シフと隣り合わせるという巡り合わせにも際会している。この出会いに対する誘引力がすごいですね。