サイト内検索

詳細検索

ヘルプ

セーフサーチについて

性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示を調整できる機能です。
ご利用当初は「セーフサーチ」が「ON」に設定されており、性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示が制限されています。
全ての作品を表示するためには「OFF」にしてご覧ください。
※セーフサーチを「OFF」にすると、アダルト認証ページで「はい」を選択した状態になります。
※セーフサーチを「OFF」から「ON」に戻すと、次ページの表示もしくはページ更新後に認証が入ります。

e-hon連携キャンペーン ~5/31

「honto 本の通販ストア」サービス終了及び外部通販ストア連携開始のお知らせ
詳細はこちらをご確認ください。

電子書籍化お知らせメール

商品が電子書籍化すると、メールでお知らせする機能です。
「メールを登録する」ボタンを押して登録完了です。
キャンセルをご希望の場合は、同じ場所から「メール登録を解除する」を押してください。

電子書籍化したら知らせてほしい

  • みんなの評価 5つ星のうち 4.4 2件
  • あなたの評価 評価して"My本棚"に追加 評価ありがとうございます。×
  • カテゴリ:一般
  • 発行年月:1999.11
  • 出版社: 文芸春秋
  • レーベル: 文春文庫
  • サイズ:16cm/195p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:978-4-16-717005-9
文庫

紙の本

開高健青春の闇 (文春文庫)

著者 向井 敏 (著)

開高健青春の闇 (文春文庫)

税込 524 4pt

予約購入とは

まだ販売されていない電子書籍の予約ができます。予約すると、販売開始日に自動的に決済されて本が読めます。

  • 商品は販売開始日にダウンロード可能となります。
  • 価格と販売開始日は変更となる可能性があります。
  • ポイント・クーポンはご利用いただけません。
  • 間違えて予約購入しても、予約一覧から簡単にキャンセルができます。
  • honto会員とクレジットカードの登録が必要です。未登録でも、ボタンを押せばスムーズにご案内します。

予約購入について詳しく見る

ワンステップ購入とは

ワンステップ購入とは、ボタンを1回押すだけでカートを通らずに電子書籍を購入できる機能です。

こんな方にオススメ

  • とにかくすぐ読みたい
  • 購入までの手間を省きたい
  • ポイント・クーポンはご利用いただけません。
  • 間違えて購入しても、完了ページもしくは購入履歴詳細から簡単にキャンセルができます。
  • 初めてのご利用でボタンを押すと会員登録(無料)をご案内します。購入する場合はクレジットカード登録までご案内します。

キャンセルについて詳しく見る

このセットに含まれる商品

前へ戻る

  • 対象はありません

次に進む

関連キーワード

あわせて読みたい本

この商品に興味のある人は、こんな商品にも興味があります。

前へ戻る

  • 対象はありません

次に進む

この著者・アーティストの他の商品

前へ戻る

  • 対象はありません

次に進む

みんなのレビュー2件

みんなの評価4.4

評価内訳

  • 星 5 (1件)
  • 星 4 (1件)
  • 星 3 (0件)
  • 星 2 (0件)
  • 星 1 (0件)

紙の本

前門の虎、後門の狼

2004/05/29 00:23

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:北祭 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 向井敏によって綴られる畏友開高健の回想記。これが淡い物語に仕上がるはずはなかった。向井敏にとって旧制高校時代からの多感な時代を共に生きた開高健の存在は大きかった。その記憶に埋もれる開高健という鋼の巨像を掘り出す作業は、アパッチ族の仕事さながら、向井敏自身の体を泥まみれにするのである。やがて作業が終えたとき、地表に現れたのは開高健の像ではなかった。向井敏その人の像であった。

 向井敏は小説を書かなかった。
 なぜか。
 書けなかったのである。

 同人雑誌「えんぴつ」に参加した大学生向井敏。すぐそのバックナンバーを借りて開高健と谷沢永一の書いた文章を仔細に読んだときのことを回想する。

「二人の作品を読みえたとき、私のなかにかつて経験したことのない感情が動いていた。何かのおびえにちかいものではなかったかと思う。…その二人は私と同世代で、しかもつい身近にいた。そして一人は小説家を、一人は批評家を生涯の目標と定め、そのこころざすところについて明確な認識をもち、そのうえで思考をととのえ、才能を研ぎだそうとしていた。それを眼の前にして平静でいられるわけがなかった。不安がはいのぼってくる。小説であれ、批評であれ、彼らに伍してやってゆけるのだろうか。それだけの能力がはたして私にあるだろうか。」

 眼の前にあるのは物書きとして生きてゆく道。が、前門には小説家開高健、後門には評論家谷沢永一がいた。向井敏のもつ「天性の読みの深さ」が彼らの才能をいち早く見抜き、ために自身一歩も身動きが取れなくなったのではあるまいか。

 向井敏の「もだえ」を俊敏に感じ取っていたに違いない開高健は、いつも遠まわしな言い方で「ぐずぐずしないで書け」とのシグナルを送っていたという。

「書けというのは小説のことである。彼が私に書けというときはいつもそうだった。まるで小説以外には何も期待していないかのように。…しかし、私はそのけしかけを聞いて聞えぬふりをするしかなかった。書きたいもの、書くべきものがなかったわけではない。書く技術にまったく無知だったというのでもない。ただ、書く以上は開高健にも眼をあげさせ、谷沢永一にもその判官気質を発動させるに足るものでなければならないという、気負いというか、思いあがりというか、今思えば滑稽で不遜な思惑が私のなかに渦巻いて、私の手を金縛りにしていたのである。
 …それから三十年、しかし、その言葉に私は答えることができなかった。あんなにも手をさしのべてくれたのに何も手渡すことができなかった。」

 文学の方法は小説のみではないと、いつも向井敏は教えてくれた。そして残された書評の一群。そのからりと乾いた文章の陰に、これほどの辛苦があろうとは。
 「書く」ということの意味をあらためて考えずには居れない。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

2016/08/26 23:48

投稿元:ブクログ

レビューを見る

×

hontoからおトクな情報をお届けします!

割引きクーポンや人気の特集ページ、ほしい本の値下げ情報などをプッシュ通知でいち早くお届けします。