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紙の本
西洋哲学・単語に対する広く深い碩学
2020/04/25 21:41
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:岩波文庫愛好家 - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書の前半で感じた事は、西洋に於ける古代ギリシャやローマ、また近代に亘る哲学について、よくこれだけの事を知っていらっしゃるなぁ、という点。お蔭で読者としての私は知識を得る事が出来ました。
他方でラテン語や英語などにおいて、単語の接頭語や接尾語に触れて解説がされています。これらは定まった語意があるので、派生語はその検討をつける事で初見の単語も或る程度の意味を掬えるのですが、その接頭・接尾の肝心な意味をそもそも知らなければ訳す事が出来ません。
また、言葉の語源についても言及があり、例えば琥珀を意味するエレクトロンがエレクトリシティの語源になり、後に電子を指す等、幾つかこうした語源に関する内容も際立って印象的です。
とは言え本書はそうした語源解説だけではなく、講演を文章に置き換えて纏めた章やご自身の大学生活の回顧録のようなものやら種々雑多な内容がてんこ盛りとなった寄せ鍋みたいな構成です。ちょっと退屈な章もありますが、総じて博識を得られる一書だと思います。