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紙の本
少年名探偵虹北恭助の冒険 (講談社ノベルス)
著者 はやみね かおる (著)
ひとりでに増えてゆく駄菓子屋のおかし。深夜、街をさまよう透明人間の足跡。虹北商店街で巻き起こる不思議な謎の数々。美少女・野村響子をワトソン役に、小学6年生の名探偵・虹北恭...
少年名探偵虹北恭助の冒険 (講談社ノベルス)
少年名探偵 虹北恭助の冒険
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商品説明
ひとりでに増えてゆく駄菓子屋のおかし。深夜、街をさまよう透明人間の足跡。虹北商店街で巻き起こる不思議な謎の数々。美少女・野村響子をワトソン役に、小学6年生の名探偵・虹北恭助の推理が冴える。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
はやみね かおる
- 略歴
- 〈はやみねかおる〉1964年生まれ。三重大学教育学部卒業。「怪盗道化師」で第30回講談社児童文学新人賞に入選。他の著書に名探偵夢水清志郎事件ノートシリーズなど。
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電子書籍
キャラがいい
2023/12/10 19:36
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:恵恵恵 - この投稿者のレビュー一覧を見る
内容はともかくとして恭助くんのキャラがいい。かっこいい。響子ちゃんのこと好きなのかな?
紙の本
申し訳ないけれど、娘が響子みたいな性格だったら、私は絶交するね
2003/01/08 20:27
7人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:みーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
ともかく読者の心を掴もうとする出版社の努力には頭が下がる。でも「講談社ノベルス史上最年少」という謳い文句に、どれほど人の心が惹きつけられるのだろう。むしろ「児童推理小説にカツ!」くらいのほうが良かった気がする。とはいえ、今では『虹北恭助の新冒険』、『虹北恭助の新・新冒険』と新作が出ているのだから、あまり宣伝する必要もないかもしれない。
主人公で探偵役の虹北恭助は、学校に行くくらいならば祖父が経営する古本屋 虹北堂で店の本を読んでいたほうがためになると、気が向いたときだけ学校に行くだけの変な五年生。恭介を好きな野村響子は、恭助を支配したいだけの、読んでいてこっちが不快になるような同級生。
駄菓子屋の店先のお菓子が増えていく怪、学校の心霊写真の謎、商店街に現れた透明人間、願い事が叶うビル、寄贈されるプールと鬼。五編はどれをとっても切れがいい。挿絵の雰囲気や、はやみねの名探偵夢水清四郎シリーズから、幾分甘めの推理小説を想像していたけれど、嬉しい誤算。多分、子供を主人公にここまできちっと構成された推理小説というのは日本初かもしれない。恭助が埴谷雄高の『死霊 第九章』を読みながら探偵をする場面などといった、出版社自身の宣伝風なところもご愛嬌だろう。
表紙と挿絵がいかにも今風の漫画タッチなので、我が家の娘二人も早々と読み終えてしまった。彼女たちに聞くと、やはり野村響子が嫌いだという。ワトソン役というより単なるわがままなだけではないかとまで。ついこの間まで小学生だった娘たちですら魅力を感じないというのだから、造型の失敗かもしれない。最近のノベルスの読者は、傲慢で怜悧な美女と、女装が似合うような美男が好きという決め付けが、低年齢向けの作品にも及んだ感じがする。でも、推理小説としては骨格がしっかりしていて、読み直しても破綻が無い。書棚にある続編二冊、読むのが待ち遠しい。
紙の本
大人向けジュブナイルの魅力がここに
2002/04/18 02:16
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ひで - この投稿者のレビュー一覧を見る
本作は、新本格作品の先鞭をとり、現在のミステリ界にあって確固たる立場を確立した講談社ノベルスへの氏の初進出作品となる。そんなレーベルの志向する本格作品の一つとして、本作は刊行された。しかし、氏は、あえてスタイルを崩さず、ここでもジュブナイル作品を持ってきている。ここには、これまで自分が築いてきたスタイルが、本当に大人にも通用するかを試しているようにも感じられる。その答えは、この作品を読んで、決めてもらいたい。
本作は、駄菓子屋に持ち込まれる穴あき菓子の謎を解く「虹北ミステリ商店街」、心霊写真騒ぎとその解決を巡る「心霊写真」、商店街に突如現れたペンキの足跡と飾り物、そして深夜に目撃された足跡の正体を探る「透明人間」、願い事を叶えてくれる幽霊ビルディングを巡る「祈願成就」、雷雨の中目撃された鬼とその正体を巡る「卒業記念」の5作品が収められた連作短編集である。
氏は、小学校の教師として、多くの子どもを見てきた。本作に登場する探偵役、虹北恭助は、古本屋の店主として学校へはほとんどいかない。しかし、それを教師も周りの子どもたちも何も言わず、彼を認めている。学校という組織の中では、突出する存在を認めず、それが故に、いじめ等の様々な問題を生んでいる。ここに描かれている世界には、氏の教師としての理想像が描かれているのかも知れない。そしてまた、こういった作品を大人向けの媒体において執筆したのは、そのメッセージを感じて欲しい大人にこそ読んでもらいたいといった、そんな願いが込められている、というのは考えすぎであろうか。
さて、江戸川乱歩や横溝正史といった探偵小説の大家は、多くのジュブナイル作品を輩出している。両者共に、現在でも多くの読者に支持されているのと同時に、その作品を通し、未だ新たな読者を開拓し続けている。氏は、本作のあとがきの中で、現在活躍する作家がジュブナイル作品に真剣に取り組めばという、そんな希望を書いている。最近、ティーンズ向けの文庫では、ミステリが多く見かけられるようになってきた。これは、そんな氏の希望が、世に認められてきた証なのであろうか。ともあれ、本当に真剣に作家が取り組めば、活字離れなどはきっと過去のものとなるだろう。本作は、そんな希望を込めた作品でもある。
紙の本
続きが出るなら是非読んでみたい
2002/03/10 16:55
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:川原 いづみ - この投稿者のレビュー一覧を見る
この中の一編が講談社の複数作家による短編集に収録されており、それを読んだのがこの本を手に取るきっかけになりました。小学校の先生&日頃子供向けの推理小説を書いている作家さんだけに、文章がとても読みやすく、またそうあろうとする、読み手に対する思いやりが感じられます。
謎解きはシンプルで、後味が良いです。この感覚は結構大切だと思うんですが…? ミステリ好きには、あとがきも楽しめるかと。この世界はこの一冊だけで完結してしまってもいいかもしれませんが、続きが出るなら是非読んでみたいですね。
紙の本
将来楽しみな小学生探偵
2001/11/04 11:03
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:YASU - この投稿者のレビュー一覧を見る
作者のはやみねかおる氏は児童向け推理作家とのことで、講談社ノベルズとはいえ殺人事件等は皆無。どの話もとても優しくほんわりとしたもので、商店街や学校で起こる不思議な出来事を商店街一の老舗古本屋「虹北堂」の虹北恭介が筋道立てて解き明かしていくといったもの。
恭介は小学生でありながらも学校へは行かず、一日中店番をしながら本を読んでいる少年で、同級生の響子を通して持ち込まれる珍事件を魔法使いの様にたちどころに解いてしまう。
どこか人生を達観している様の恭介が何となく哀しげにも思えてしまうが、同年代より数歩先を行く者には付き物なことなのかもしれない。それを響子をはじめ、恭助の祖父、そして担任の先生や商店街の人達が理解してくれているというのが、まあ何というか、今の世の中こういう人達も滅多にいまいと胡散臭さを感じてしまうのは大人のサガ、ひねくれた考え方なのだろう。
恭介が数年を経て成長した姿も見てみたい気がする。末は工藤か、御手洗か、はたまた京極堂か(性格的にはどれも違いそう)…夢は勝手に広がるが、何はともあれ、ほのぼのとした、かわいらしい短編集である。