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敵手 (ハヤカワ・ミステリ文庫 競馬シリーズ)
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紙の本
孤独なときこそ、真の友を価値を知る
2018/12/26 19:49
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投稿者:さらさばく - この投稿者のレビュー一覧を見る
健康な馬の脚を切断する残酷な事件が続き、依頼を受けたシッドは捜査を始めます。
そして、心情的にはもっとも疑いたくない、かつての仲間エリス・クイントを、容疑者として告発します。
容疑者エリスは元騎手で、現在はテレビの人気タレント。
シッドの告発は、周囲からはクイントの収めた成功への嫉妬と誤解され、シッドは非難され、攻撃され、孤立を深めます。
辛い立場のシッドを、元妻の父、チャールズ・ロランドが言葉少なに支えます。
チャールズとは、シッドの結婚が破綻した後も、信頼のおける男同士の友情が育っていて、このシリーズに欠かせない存在になっています。
自らが不完全な肉体(シッドは片腕が義手)をもつがゆえに、白血病の少女レイチェルと心を通じさせるやりとりも心にしみます。
本作は、1994年の英国放送協会のチャリティで「ディック・フランシスの次の作品の登場人物の一人として自分の名前を使ってもらう」という品目で競売に出されたそう。
落札者ミセズ・パトリシア・ハックスフォッドは、ブロンドの美人、非常に高度な織物の作り手として本書に登場しています。
風変わりなオークションですが、落札者は満足でしょう。
アメリカ探偵作家クラブ賞最優秀長編賞受賞作。