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- カテゴリ:一般
- 発行年月:2000.11
- 出版社: ワイズ出版
- サイズ:27cm/131p
- 利用対象:一般
- ISBN:4-89830-047-2
- 国内送料無料
紙の本
日本映画ポスター集 大映映画篇3 昭和40年代
勝新太郎、若尾文子、田宮二郎、本郷功次郎など、日本映画全盛期の昭和40年代のスクリーンを飾ったスターたちが勢揃い! 懐かしい顔がいっぱいの日本映画のポスター集。オールカラ...
日本映画ポスター集 大映映画篇3 昭和40年代
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商品説明
勝新太郎、若尾文子、田宮二郎、本郷功次郎など、日本映画全盛期の昭和40年代のスクリーンを飾ったスターたちが勢揃い! 懐かしい顔がいっぱいの日本映画のポスター集。オールカラーで収録。【「TRC MARC」の商品解説】
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紙の本
今も燦然と輝く日本映画の財産、大映映画。その晩年を彩ったスター男優、ファムファタール女優たちが満載。
2001/01/16 15:15
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投稿者:橋本光恵 - この投稿者のレビュー一覧を見る
大映といえば、日本映画黄金時代を支えたスタジオシステム5社(他は東映、松竹、日活、東宝)の中でも、『雨月物語』『羅生門』『地獄門』等がカンヌやヴェネチア等世界の国際映画祭で評価された芸術肌。溝口健二、伊東大輔、市川崑、三隅研次、増村保造等の巨匠、個性派監督、宮川一夫カメラマン、美術の西岡善信等の世界的な技術陣、長谷川一夫、市川雷藏、勝新太郎、京マチ子、山本富士子、若尾文子等のスターたちを擁する日本映画の老舗。
本書はその大映の昭和40年代の132作品のポスターを収録。40年代は大映の晩年に当たり、その晩年は大黒柱の雷蔵が44年に夭折し『眠狂四郎』『若親分』『陸軍中野学校』等のドル箱シリーズを失い、45年に日活と合併してダイニチと改名、そして46年にあえなく閉じるという辛い時代。本書はそんな晩年の大映映画史が一目でわかると同時に、当時の日本映画の状況までをもまざまざと浮かび上がらせる貴重なコレクションといえる。昭和39年の東京オリンピックをきっかけに映画の観客はテレビへと移行し始め、国民的娯楽だった映画は40年代に入ってからその勢いを失速させることになる。一番動員を稼いでいた東映の目玉はヤクザ映画や残酷もの。他社もそれに習えで日本映画は男性客向けのハード作品がぐっと増えてゆく。二枚目時代は冴えなかったのにこういう時代になって俄然力を発揮したのが“座頭市”勝新太郎。このポスター集には雷蔵作品は除外されているせいもあって、勝新作品だけで全体の4分の1を占めており、田宮二郎の『早射ち犬』と共に勝新の『兵隊やくざ』がカヴァーを飾っている。そして、これらのB級プログラムピクチャーを支えた監督陣は、黄金期の時代劇で腕を磨いていた三隅研次、森一生、田中徳三、池広一夫、井上芳夫、田中重雄等など・・・。
一方、大映のこの時代の路線として忘れてはならないのが、今はいなくなってしまったタイプのバンプ女優たち。映画ならではの虚構の世界の華麗なるヒロインたちだ。クールな表情で壺を振る『女賭博師』シリーズ13作品の江波杏子、『秘録おんな牢』シリーズや『関東女ヤクザ』『笹笛お紋』等いずれもアクションを披露した安田道代、そして増村保造作品のヒロインたち・・・『清作の妻』『積木の箱』『千羽鶴』の若尾文子、『大悪党』の緑魔子等など。殊に増村保造作品のヒロインたちは情念たっぷりのミステリアスな魅力に満ちており、今でも根強い人気を持っている。昨年秋から渋谷ユーロスペースで開催中の「増村保造特集」が高い関心を集めたのも、そうした女優たちの魅力に負うところが大きいだろう。長い日本映画史の中にあって、女優たちのファムファタール(小悪魔)的な魅力を引き出した日本唯一の特異な監督として、増村保造は永遠に刻まれることだろう。その女優たちのキッチュな妖気は、このポスター集の中でも古びることなく匂いたってくるのである。 (bk1ブックナビゲーター:橋本光恵/評論家 2001.01.17)