「honto 本の通販ストア」サービス終了及び外部通販ストア連携開始のお知らせ
詳細はこちらをご確認ください。
このセットに含まれる商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
紙の本
ハッピーエンドと呼べるのか?
2001/05/27 00:25
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:miyagi aya - この投稿者のレビュー一覧を見る
物語は、結婚を一週間後に控えた鴫原の元にかつて彼を置き去りにしてイギリスに渡ってしまった恋人、国府が現れる所から始まる。彼は鴫原を強引に旅行に連れ出し、再び関係を迫る。
このあらすじを読んだ時私は勝手に、「国府は3年前のことは何かやむにやまれぬ事情があって、でも帰ってきたからには鴫原のことうんと大事にするのね??」なんて思っていたのですが、その予想は完全に裏切られました。まず初めに、ホントにこれだけは言わせてほしい。
「国府許せん!!」
演劇に熱中して大学時代の恋人まで投げ出して海外に行った男は、パトロン兼愛人な脚本家と当時から現在にかけて身体の関係も持っているわ、そのパトロンに鴫原の存在を知られたくないため家には電話もかけさせないわ、非常に自分勝手な男。鴫原のことを中途半端に思っている訳ではないようだけど、その思考、言動がいちいち自分に都合が良すぎ。まあ、それを言うなら国府と千尋の過去の関係までも受け入れ、「一緒に幸せになりましょう」と言ってくれた恋人と結婚しておきながらいつまでも国府と密会を重ねている鴫原も酷いですが…。
↓ネタバレ。
しかし爆弾は更にその先。最終的にある形で鴫原を失った国府が、何年もしないうちに気の合う女性と結婚し、それだけではなくあるきっかけで知り合った鴫原の息子と寝ているのです。 「長くかかった鴫原との恋がようやく終わりを告げる」ってそれどういう意味!?あんたあれだけ鴫原を苦しめて振り回しておいて、今度はあっさり息子に走るつもりなの!!と非常に憤慨してしまいました。だいたい鴫原は息子のことを、妻と自分と国府の3人の子供だと信じている、と言ってたのに…(涙)
とてもJUNEっぽい雰囲気の小説で別に嫌いという訳ではないですが、何だかとても痛いです。元気な時に読まないとどっぷりと引きずってしまうかも。