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〈戦前〉の思考 (講談社学術文庫)
著者 柄谷 行人 (著)
「共産主義が終わった」「55年体制が終わった」――。20世紀最後の10年は「終わり」が強調された時代だった。そして、それは戦前の風景に酷似している。あの戦前を反復しないた...
〈戦前〉の思考 (講談社学術文庫)
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商品説明
「共産主義が終わった」「55年体制が終わった」――。20世紀最後の10年は「終わり」が強調された時代だった。そして、それは戦前の風景に酷似している。あの戦前を反復しないためにこそ、自身を〈戦前〉において思索することの必要性を説く著者が、明晰な論理展開で繰り広げる思考実験。ネーション=ステートを超克する「希望の原理」とは何か。【商品解説】
目次
- 帝国とネーション
- 議会制の問題
- 自由・平等・友愛
- 近代の超克
- 文字論
- 双系制をめぐって
- 自主的憲法について
- 韓国と日本の文学
- 湾岸戦争下の文学者
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紙の本
なかなか難しいですが、現代を思考する必要性を説いた書です!
2020/03/13 11:09
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、著者である柄谷行人氏が1990年から93年に行った講演やインタビュー、さらには論文をまとめた一冊です。同書において、柄谷氏は「20世紀最後の10年は<終わり>ということが非常に強調された時代であった」と主張しています。そして、また「それは<戦前>の風景に酷似している」とも言います。だからこそ、あのおぞましい戦前を繰り返さないためにも、「<戦前>において思索することが必要なのだ」と断言しています。同書は、「帝国とネーション」、「議会制の問題」、「自由・平等・友愛」、「近代の超克」、「文字論」、「双系制をめぐって」、「自主的憲法について」、「韓国と日本の文学」、「湾岸戦争下の文学者」というテーマで、自身の思考実験を行った書です!
紙の本
頑固な自由主義者
2001/10/01 19:07
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:水原紫苑 - この投稿者のレビュー一覧を見る
柄谷行人はいつも孤独で魅力的だ。私は初期の漱石論が大好きで、そのあとの著書はあまり読んだことがなかったが、今回文庫化された『〈戦前〉の思考』に、やはり変わらない柄谷らしい単独者の熱い精神を感じてうれしかった。
「もし今後にファシズムがあるとすれば、けっしてかつてのようなファシズムとして出てこないでしょう。それは『民主主義』として出てきます。さらに、そのときに抵抗しうるのは、社会民主主義者ではなくて、頑固な自由主義者だけであろうということをつけ加えておきます。」(自由・平等・友愛)
まさにこの頑固な自由主義者こそ、柄谷が最初から追求して来た人間像であることを思う。私たちはどのようにしてこの自由主義を守れるのか。わからないけれど、日本の憲法が強制されたものであるからこそ主体性をもつことができるという論理には深く励まされる。戦前ではない〈戦前〉を生きよう。(水原紫苑/歌人 2001.4.17)