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商品説明
1945年8月15日、日本敗戦。そして、もうひとつの戦いが始まった−。「ムルデカ=独立」の気運が一気に沸き起こるインドネシア。インドネシア独立のために戦った日本人兵士たちを描く。同名映画原作。【「TRC MARC」の商品解説】
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紙の本
インドネシア独立戦争に加担した日本兵たち。
2011/10/20 05:42
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:浦辺 登 - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書はフィクションとして構成されているが、実際に旧日本兵、軍属たちはインドネシア独立戦争を戦っている。インドネシアはオランダによって350年近く、植民地として支配され、その支配は愚民政策による搾取の連続だった。そこに砂糖に群がるアリの如くイギリス、オーストラリア、アメリカがインドネシアの豊富な天然資源を求めて集まり、収奪の限りを尽くしていった。それはまるで、虫けらを踏みつぶすがごとくだった。
日本の敗戦後、日本の侵略戦争が喧伝されるが、欧米列強による侵略戦争は裁かれず、欧米の侵略は解放という言葉によって置き換えられた。自国のためだけ、自国の利益のためだけに狂奔した中国は、かつて朝鮮や台湾という国家や地域を日本に奪われたために白人支配に加担し、アジアの植民地解放には反対だった。日本は侵略戦争を進めたとバッシングしなければ、自らが政策として進めた欧米列強との協調が間違いであったことになるので日本叩きにやっきとなっている。
そのことごとを、このムルデカ17805は解説している。
なぜ、スカルノ大統領が失脚したのか、その背後には欧米の天然資源支配の画策があった。まるで、アフガニスタン、イラン、イラク、リビアなどの石油資源を一手に抑えるために紛争を起こして資源を有利に確保する姿と同じである。
このインドネシアと日本との関係は、日本の敗戦後も続く。インドネシアは欧米諸国から貿易、金融など、ありとあらゆる方策で包囲され、唯一、日本だけが救いの国だった。本来、平和の象徴であるべきオリンピックまでもが欧米支配だった。
今、日本の外交は混迷している。なぜなら、過去の歴史を戦争裁判によって塗り替えられ、日本のあるべき姿が隠ぺいされてきたからである。歴史を取り返さなければ、世界の中における日本の立ち位置、未来は無いことを本書は教えてくれる。少なくとも、インドネシア独立戦争に日本が参戦したこと、これだけでも知っておかなければならない事実である。