紙の本
繰り返す人類の…
2001/11/28 07:34
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投稿者:うつほ - この投稿者のレビュー一覧を見る
ザックトレーガーを経て、とうとう月の中心地にたどり着いたロランたち。しかし待っていたのは人の悲しい思い込みであった。人間たちの嫉妬が、トラウマが、策謀が交錯し、最終兵器が起動する。人類はその最大の罪を止められるのだろうか。
ガンダムの小説を書くというのは、ただの原作つき小説を書くのと違って、膨大な設定や独特の雰囲気までも飲み込んで継承する必要がある。その意味で福井晴敏は、富野氏の言葉足らずでイメージ先行な部分を補って余りあると思う。
そして、やはりガンダムは小説を読んでこそガンダムだと感じさせられた。TV版も迫力や音楽や声やいろんな部分で必要だと思うのだが、登場人物たちの細かい心理は小説版のほうがより伝わる。そういえば、小説では今まで必ず泣かされてきたような気がする。「やっぱり人はこうでしかありえないのか」って無力感と、そして人の強さを感じる、富野テイストの醍醐味も充分。繰り返さずに入られない人類の罪、そのカタルシスがある。
紙の本
封印したところで
2017/07/05 19:21
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投稿者:るう - この投稿者のレビュー一覧を見る
都合の悪いもの、忌むべきものとして封印しようと結局人間は同じ事を繰り返す愚かしいいきものなのかも。ラストの他に女王が××と抱き合うように死んでいく場面がとても印象に残っている。
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キエルの叫びがとても印象的。とても惨めな気がするけどとても正直だ…。でも、女ってそんなかなあ?そういうひとも居ないとはいえない。…ていうか多いのかな。どうなんだろう。私はやはりハリー・オード大尉が好きだ。
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その昔、人類はその技術をもって作った兵器によって、地球を破壊寸前まで追い込んでしまった。
一部の人類は過去のおぞましい記憶や技術を封印し、地球に残った。また、他の人類は、月に逃れて地球が再生するのを待った。
そして2000年余りの時が過ぎた・・・。
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最近読んだ、「女王の百年密室」と設定が混乱してしまった…。雰囲気は正反対ですが、眠る女王というキャラが同じ。どちらも好きですが。
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∀ガンダムの小説本。∀ガンダムは漫画・小説それぞれ作者違いで2人くらいずつ出されていて大筋は同じですがその話の語り口やラストの解釈・カップリングなど違いなかなか楽しめます。アニメを知らなくても一本の作品として読み応えは十分かと。
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福井さんの異色作。∀ガンダム小説版。アニメと異なる展開。こっちのほうがつじつまがあうような気がした。
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∀ガンダムノベライズの最終巻。
読んでいて涙が出るほどに絶望的な物語だが、内容が非常に奥深く読み終わった後には不思議な浮遊感を覚える傑作。
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ノンストップで物語が終息したという感じです。言いたいことはいっぱいあるんだけど、この巻の注目は、なんと言っても、ハチクロ級の“みんな片思い”の結末でしょう。福井さんの作品で、1つの物語の中にいくつもの愛の形を描いたのは珍しいので、やたらと気になってしまいました。しかし、それらの多くが一方通行というかすれ違っているというか、伝えたい気持ちが伝わらない、相手の気持ちに応えられない、のです。“こんなにあなたのことを思っているのに、どうしてあなたは私のことを受け入れてくれないの?”そんな声にならない声が、文章から聞こえてくるようです。こうやって書くと、ただのわがまま、エゴだなと思ってしまいますが、愛なんてそんなものなのかもしれません。そして、戦争も、平和も、みんなそう。相手の気持ちなんて全部わかるわけないのだから、たとえそれがエゴだとわかっていても、一方的に自分の気持ちをさらけ出すしかない。そう考えたとき、物語中で一番感情を露にして自分の思ったことを言っていたソシエに、この結末があって良かったと思いました。この巻で好きな言葉は、“「愛されたい」と同義語の「役に立ちたい」。”うっ……、身に覚えが……。
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大事に読んでます。
下手なバトルに入らないように願う。
ようはギンガナムの扱いなんだけど。
後日)
いや本当によかった。
アニメ見た人にはたまらんと思う。
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福井さんにはまって片っ端から読みあさってたときに手に取った本。まさかガンダムとは知らずに読んでびっくり。ガンダムのことはよく知らないけどすごく面白かった。知ってたら10倍愉しめると思う。
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最後の展開がアニメと大きく異なるが、私はこっちの方が好きだ。
ラストのシーンには、桑田佳祐の「風の詩を聴かせて」がよく合う。
BGMをつけるとしたら間違いなくこれだろう。
福井氏の力が遺憾なく発揮されていると思う。
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実際に、人が人を殺す所を見せられ過ちを見せつけられてもなお、自分の目で肌で感じなければ本当の意味で理解することは出来ない。
暗にそう語り、宇宙世紀が始まって以来使われてきた数多の大量破壊兵器、殺傷兵器を使い、人が人とも思えない死に方を与えてやっと駄目だと感じる事が出来た。それでも本質を理解し伝えていくことが出来ないから人は繰り返すし、後に続く人類がそれをどうにかしてくれると願うしかない。
結果としては登場人物の六割が死に、その多くが人間の嫌な部分を露出させて消えていきました。
誰が駄目で誰がよかったのか、考えても無駄と思えるほど嫌な感覚を残す事になりましたが、最後まで生き残ってくれた彼らが希望となりました。
最後のソシエはほんとよかった。
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虚しい。地球を巻き込む宇宙戦争。長い世代を経て繰り返し戦争する。戦争に反対だった人達も。人の欲の行き着くところ最後は戦争になり全てを破壊し尽くす。それが人の宿命かのようで、救いがない。
これは小説の中のお話しだ、と思ってみても現実に戦争は世界のどこかで常に起こっているということに気付くと、とても虚しくなった。うーん…
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うん、アニメ版とまた違う話と云う終わり方です。
アニメの、あのふんわりとした絵柄のキャラクターが
好きな人には辛いのではないのでしょうか。
福井版らしいと云えば、
思想や価値観の違いを受け入れられない
諍い事が背景の痴話(失礼な…)メインだとか、
そう云う点ではあるのですが、
よくあのビジュアルのアニメを
こんなごっつい小説に仕上げたなあと、感心です。
本当に個人的な事ですが、
アニメ版からカットしすぎだよなあ…
ジョゼフ好きだったんだけどな…
それ以上に大好きだったレット隊とかな…