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- カテゴリ:一般
- 発行年月:2001.8
- 出版社: 東京書籍
- サイズ:20cm/254p
- 利用対象:一般
- ISBN:4-487-79639-3
紙の本
悲しみがやさしくなるとき 子どもを亡くしたあなたへ
著者 エリザベス・メーレン (著),白根 美保子 (訳),福留 園子 (訳)
子どもに先立たれるとはどういうことか。そして、親はどう生きていくのか。現在一児の母親でありながらも、以前同じ悲しみを経験した著者が、いつの世も変わらぬ親たちの想いを集めた...
悲しみがやさしくなるとき 子どもを亡くしたあなたへ
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商品説明
子どもに先立たれるとはどういうことか。そして、親はどう生きていくのか。現在一児の母親でありながらも、以前同じ悲しみを経験した著者が、いつの世も変わらぬ親たちの想いを集めた1冊。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
エリザベス・メーレン
- 略歴
- 〈メーレン〉ジャーナリスト。
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紙の本
子どもを亡くした悲しみは決してなくならない。悲しみはゆっくりと形を変えてあなたに寄り添う
2001/09/17 22:15
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:小林育子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
最近の事件や事故をさっと思い返すだけでも、子どもが巻き込まれたものは少なくない。極めつけは、米国の同時多発テロ。そこでは小さな子どもの犠牲者は少ないかもしれないが、成人した年齢の犠牲者にも親は存在する。瞬時に膨大な数の「子どもを失った親」が誕生したと考えると、その悲しみは底なしに深い。もちろん大事件に限らず、交通事故、病気、自殺などで、私たちの想像以上に多くの子どもが亡くなっているのである。著者のエリザベス・メーレン自身も娘エミリーを病気で亡くしている。
著者自身の経験から生まれたアドバイスも心を打つが、本著に収録されたさまざまな「子どもを失った親たち」のコメントは一読の価値がある。ここに登場する親たちは私たちの見知らぬ人たちだけではなく、ジョン・F・ケネディやジョージ・マクガバン、エリック・クラプトンであったりする。このいくつものコメントを読むと、「子どもを失った悲しみ」は親の地位や職業・人格、子どもが亡くなった年齢や原因、ましてや子どもが何人いたか、性別、人種、時代、あらゆることに関係なくまさに最大級の悲しみだということがわかる。
著者はこの悲しみは生涯続くし、乗り越えるべきものでもないと明言している。近代文明が心の強さをも求めるがゆえに、立ち直れない親たちはますます苦しくなるとも。しかし、時とともに「悲しみ」は形を変え、熟成し変身し、あなたに寄り添うようになるという結論が胸に響く。
一方、子どもを亡くした親たちのほとんどは心無い言葉で傷つけられているとも書かれている。「早く立ち直って」「今までお子さんとは幸せな時を十分過ごしてきたのだから」という常套句がいかに相手を傷つけるのかわかって欲しいとも。「私も悲しい。あなたのことを気にかけています」というニュアンスの言葉を著者は勧めている。こういったことを知る意味でも、親ではない人たちも含めて広く読まれるべき書だろう。(小林育子/ライター 2001.09.18)