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商品説明
コンピュータに代表されるデジタル技術は人間を幸福にしただろうか? デジタルの便利さと引き替えに何かが狂ってしまった。現代文明の盲点を捉え、その対処法を解明。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
鐸木 能光
- 略歴
- 〈鐸木能光〉1955年生まれ。上智大学外国語学部卒業。「マリアの父親」で第4回小説すばる新人賞受賞。小説、エッセイの他、電脳執筆論に関する活動を行う。著書に「インターネット時代の文章術」など。
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紙の本
デジタル時代の歪みに納得
2001/11/06 18:18
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:神楽坂 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ワープロは是か非か。作家たちの意見は真っ二つに分かれる。絵画がCGになったり、音楽が打ち込みになったりすれば違いは明らかだが、本はずっと前から電算写植で組まれており、読者には生原稿が手書きかワープロかまでは分からない。見かけのデジタル化だけではなく、ものづくりのデジタル化こそが本質的な問題なのである。
メールや掲示板での文字ベースのコミュニケーションを、普通の会話のように錯覚してしまうのも、同じことだろう。文字だけの無味乾燥な世界と感じるうちは、まだ軽症といえる。
ただ、デジタルというキーワードだけで、クリエーターの変化を読み解くことは出来ない気もする。例えば、建築設計はドラフターからCADの時代になったが、デザインは模型主導になっている。模型で考え、コンペも模型で審査される。だから、模型のようなビルが増えているわけだ。
しかし、誰もが感じながら、あまり語られて来なかったデジタルストレスに焦点を当てたセンスには感心する。
紙の本
そうだったのか!
2001/10/13 20:50
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:唖蝉坊 - この投稿者のレビュー一覧を見る
パソコンが職場や学校教育の現場に入り込んでくると、視覚障害が増えて……というような表面的なリポートは数多くあるが、実は、人間が電子計算機を利用することで溜め込むストレスは、もっともっと本質的な問題をはらんでいるという警告。
この手の本は、とかく書き手の独りよがりで、読みにくかったり独善的だったり意味不明だったりするが、この本は終始実に明解で、文章もすばらしい。具体例をあげながら、その裏に潜む問題を掘り下げていく筆致も見事で、数ページめくるごとに思わず「そうだったのか!」と唸ってしまう。特に、デジタル技術が音楽や美術の創作活動の根本を変質させているという指摘は鋭い。学者が現場の外側から勝手に分析しているのではなく、実際に音楽や文学の現場で日々苦闘している著者ならではの説得力がある。
読み終えてみて、なぜ今までこうした本が(あるいは本になっていなくても、考え方が)出てこなかったのかと不思議に感じた。
紙の本
2001/09/10夕刊
2001/09/28 18:16
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:日本経済新聞 - この投稿者のレビュー一覧を見る
パソコンが使えずリストラされる中高年から、ネット恋愛がもとで人生を踏み外す若者まで、世の中どこかゆがんでいる。本書は情報技術の進歩がもたらす心理的な圧迫症状を「デジタルストレス」と呼び、その対策を考える。著者は気鋭のミステリー作家。筆致は軽快だが、内容は現代文明論にもなっている。
(C) 日本経済新聞社 1997-2001