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- カテゴリ:一般
- 発売日:2001/10/01
- 出版社: リトル・モア
- サイズ:25cm/1冊
- 利用対象:一般
- ISBN:4-89815-053-5
紙の本
花火
【木村伊兵衛写真賞(第27回)】花火が打ち上げられるところならどこでも駆け巡った。夏の夜風、土手を走る子どもの足音、露店から漂うりんご飴の甘酸っぱい匂いと美しくそこはかと...
花火
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商品説明
【木村伊兵衛写真賞(第27回)】花火が打ち上げられるところならどこでも駆け巡った。夏の夜風、土手を走る子どもの足音、露店から漂うりんご飴の甘酸っぱい匂いと美しくそこはかとない悲しみ。花火の向こうに写真家は何を見たのだろうか。【「TRC MARC」の商品解説】
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紙の本
なつかしい空気
2009/09/13 11:45
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:想井兼人 - この投稿者のレビュー一覧を見る
-花火-
このタイトルにあるように、本書はある花火の風景を切り取った写真集です。川内倫子は本書で木村伊兵衛賞を受賞しました。
1頁目は花火が始まるのを待ちわびている人々のバックショットから始まります。それはこれから頁を捲っていく読者の気持ちを高ぶらせる効果があるような気がしました。そして、様々な花火を顔が切り取られていきます。
スローでシャッターを切ったことで、花火で空が白く染まった肉眼では拝めない特異な風景。
花火は空を赤く染めることもあるようです。
また、建物のガラスに映った花火。この写真は、花火を見上げる人たちの様々な表情が主役です。
花火のもとへ自転車をかけさせる人々。急ぐ人たちの気持ちは、花火に囚われているのでしょう。
車のライトが白い線として延びる向こうにポンと開いた花火。
夜の世界もいろんな光が溢れている現在においても、花火の光は特別な存在です。この写真集はそんな特別な花火をさらなる存在に昇華させたと言えるかもしれません。
人工の光たちに彩られた頁に間にそっと入れられた稲光。一瞬の煌めきを放つ天然の光は、花火の一瞬とは違う静けさがあります。ただ、一瞬というその特徴には、花火と共通するものがありそうです。
本書は、多くの人たちが子どもの頃から見てきた風景が収められています。花火を見る、そのことの空気感、高揚感もしっかりと切り取られていると感じます。たまに頁を捲ると、ほっとする。そんな1冊です。