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- カテゴリ:一般
- 発行年月:2002.2
- 出版社: みすず書房
- サイズ:20cm/265p
- 利用対象:一般
- ISBN:4-622-03112-4
紙の本
アウグスティヌスの愛の概念
アーレントの幻のデビュー作。ナチにより亡命を余儀なくされたアーレントが、常に携え、手を入れ続けたもの。生の始まりと終わり、隣人愛から社会へ、深い人間考察を展開。【「TRC...
アウグスティヌスの愛の概念
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商品説明
アーレントの幻のデビュー作。ナチにより亡命を余儀なくされたアーレントが、常に携え、手を入れ続けたもの。生の始まりと終わり、隣人愛から社会へ、深い人間考察を展開。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
ハンナ・アーレント
- 略歴
- 〈アーレント〉1906〜75年。ドイツ生まれ。ニュー・スクール・フォー・ソーシャル・リサーチの哲学教授などを務めた。著書に「人間の条件」「全体主義の起原」など。
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紙の本
幻の処女作は、晩年に至るまでの一貫したモチーフを明かす
2002/03/24 23:46
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投稿者:小林浩 - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は1929年、アーレントが23歳の折にベルリンで公刊された博士論文である。ハイデルベルク大学での指導教官がヤスパースだったことと、当時、ハイデガーの影響を受けていた(そして事実的な交際関係があった)ことはつとに著名だ。本書は三つの章から成る。第一章「欲求としての愛」では、アウグスティヌスによる愛の定義——愛するとは、実際にそのもの自体のために何かを欲求することにほかならない——をめぐる分析であり、第二章「創造者と被造者」では、隣人愛が神学的に問われる。第三章「社会生活」は、隣人愛を人々の相互性に基づく共同体の観点から捉えなおす。この第三章では、彼女の遺作『精神の生活』(上下巻、岩波書店、品切)における政治哲学に通底するテーマ性が読み取れることが、詳細な「訳者解説」でも示唆されている。アーレント自身が手を入れた英訳草稿三種を編みこんだ英訳版が1996年に刊行されたが、本書は初版のドイツ語版を底本としている。難解だが、アーレントの人類観、共同体観の核を垣間見せる重要作であり、再読三読に値する。
※若き日のアーレント→エティンガー『アーレントとハイデガー』
人文・社会・ノンフィクションレジ前コーナー3月18日分より
(小林浩/人文書コーディネーター・「本」のメルマガ編集同人)