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商品説明
この国の子どもたちに夢と希望を持たせるために、今大人達は何をすべきか。子どものいじめ、中高年の自殺、障害者への差別、環境破壊、基地の島沖縄などの現場を歩きながら、実感した義憤と今後の展望を示唆。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
鎌田 慧
- 略歴
- 〈鎌田慧〉1938年青森県生まれ。早稲田大学文学部卒業。新聞、雑誌記者を経てフリーとなる。「反骨」で新田次郎文学賞、「六ケ所村の記録」で毎日出版文化賞を受賞。他の著書に「空洞日本」など。
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紙の本
弱者の立場で現代日本を丁寧に取材し適切に述べています
2004/09/20 17:32
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投稿者:未熟者 - この投稿者のレビュー一覧を見る
僕たちが子供の頃、交通地獄と言われるほど交通事故による死者が増えたことが社会問題になっていました。いまはその交通事故による死者をはるかに上回る自殺者が増えていると言われています。
身の周りで自殺者はいませんが、強者の理論のほうが優勢になっている今の世相では、たまたま敗者となった人は気の毒と思われるよりは落伍者として軽蔑されることのほうが多く、人心の荒廃もすすんでいるのを感じます。
本書は、週刊誌に連載されたコラムを一冊の本にまとめたもので、弱者の立場で現代日本を丁寧に取材し適切に述べています。
青少年の犯罪が嘆かれていますが、大人になったら奴隷になる、老人になったらゴミになる、というような社会では明るい希望をもてないのは無理も無いように思います。
残念なのは、こうしたら良くなると思います、という提言(著者の思い)がないことです。コラムの寄せ集めに終ってしまわずに、最後に書き下ろしで1章を設けることで、本書の価値は単に救いの無い嘆きに終らず、希望の書になりえたと思います。取材が適切なだけに残念です。