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商品説明
父の怨念を背に、圧倒的な人気、天性の表現力、底知れぬバイタリティーで旧態依然の政界に激震をもたらす真紀子。角栄の総理就任から30年、天国と地獄を味わった父のそばで息を呑む権力闘争を見てきた娘の原点に迫る!【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
大下 英治
- 略歴
- 〈大下英治〉1944年広島県生まれ。広島大学文学部卒業。週刊誌の特派記者を経て、「小説電通」で作家としてデビュー。著書に「経世会竹下学校」「闘争!角栄学校」全3巻ほか多数。
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紙の本
田中眞紀子の生い立ちから小泉の総裁選勝利まで
2002/03/24 14:46
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投稿者:格 - この投稿者のレビュー一覧を見る
角栄と眞紀子を同等に扱った話かと思ったのだが,そうではなく,主人公はあくまで眞紀子。その眞紀子の生い立ち,眞紀子の今を語る上で必要な部分のために角栄について説明している。上巻では,眞紀子の生まれから,昨年の小泉の総裁選における勝利までを扱っている。
田中眞紀子は昭和19年生まれ。小学校四年生のときには,すでに「女代議士になりたい」と言ったそうである。その割りには実際に代議士になろうとしたのが,ずいぶん遅かったのはなぜか,不明。このあたりは,もう少し掘り下げてほしかった部分である。
また角栄は,妻が引っ込み思案ということもあって(このあたり眞紀子の説明なので,本当はどういうことなのか不明だが),中学の頃から,眞紀子を政治家や外国要人との会合に,制服姿のまま連れ出していたとのこと。角栄に,このころから,眞紀子を政治家にしようという思いがあったのかどうか。このあたりの突っ込みも不足。一人娘しか生まれなかった,というのは悔しかったのだろう。
高校は,自分の意志でアメリカに留学。そして,戻って早稲田の商学部へ。政経は落ちたとのこと。早稲田で演劇部に入り,卒業しても演劇を続けたかった,というのは初めて聞く話。そして鈴木直紀との見合い,結婚。役人との話は断り続けてきたが,直紀との話はすんなり決まったとのこと。角栄がどう考えたかは記されているが,眞紀子自身が何を考えたかは残念ながら記述なし。なお,直紀は結婚式当日まで婿養子になることを拒否していたが,当日,仲人の赤坂日本鋼管社長に説得されて,了解した,というが本当か。
角栄が昭和47年,首相についてから(眞紀子28歳か),眞紀子がファーストレディとして角栄について行ったことは有名。なぜ,妻を使わないのか不思議に思ったものだが,よく分からない。
そして,昭和51年のロッキード事件による角栄逮捕。角栄は,これをアメリカの石油資本による謀略と信じていた。問題のきっかけ自体がたしかに,おかしな点があり,この点は現在に至っても明らかになっていない。眞紀子自身の反米は,このときの思いを引きずっているというのが,この本の題名の所以の一つか。もう一つがこのあとの金丸・竹下による創政会旗揚げ。ここまでが第1章90ページで1/4。
以降は,かなり新しい話でおさらいとしてはいいが,初めて知る話は少ない。それにしても,直紀はだらしない,眞紀子はすさまじい。