- 販売開始日: 2018/04/06
- 出版社: 小学館
- レーベル: ビッグコミックススペシャル
- ISBN:978-4-09-184814-7
スカート
著者 榎本ナリコ
▼第1話/スカート▼第2話/スカートII▼第3話/スカートIII▼第4話/スカートIV▼第5話/スカートV▼第6話/スカートVI●主な登場人物/花田カオル(もの静かな男子...
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商品説明
▼第1話/スカート▼第2話/スカートII▼第3話/スカートIII▼第4話/スカートIV▼第5話/スカートV▼第6話/スカートVI●主な登場人物/花田カオル(もの静かな男子高生。通称“花”。自分の心が女性化しつつあることに悩んでいる)、青木葉子(カオルの同級生で通称“ヨーコ”。女になりきれない自分に戸惑いを感じている)、幹(カオルの同級生で、葉子の幼なじみ)●あらすじ/ふとしたことがきっかけで、お互い仲良くつき合うようになった花、ヨーコ、幹。だがある日、花がスカートの話をして以来、3人の間に微妙な空気が流れるようになった。花は自分が同性の幹にひかれていることに気付き、それを感じ取ったヨーコは、彼の幸せのために努力しようとする。次の日曜日、ヨーコは3人でデートすることを持ちかけるが…?(第1話)●この巻の特徴/不自然さを感じながら、幹への恋心を止められない花。自分が好きなのは、幹ではなく花だったことに気付いたヨーコ。そして、ヨーコに一途な想いを寄せる幹…。3人が描く閉じた円環は、歪みを帯びつつも同じところを巡る…! 恋愛コミックの気鋭が描く、“性別”を超えたラブストーリー。
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男と女。でも同じ人間だ。
2003/02/17 12:19
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投稿者:あかり - この投稿者のレビュー一覧を見る
世の中には、男と女がいる。女はスカートをはき、男はズボンをはいている。
誰が決めたの? どうして性別で当然のように決められてしまうのだろう?
今までは当たり前に思っていた性別の区切りが、この作品を読んであいまいになった。
スカートをはきたい男の子、ズボンをはきたい女の子がいたっていいじゃないか。
彼らにはそれが自然なんだから。読んだあとに素直にそう思えた。それを、社会が、常識が許さない。身近な友人さえも。
常識って、わたしたちがいつも普通だと思っていることって、何なんだろう?
みんながみんなその中におさまるわけじゃない。はみ出た人たちは、異端者になってしまうのか? あなたはどう思うの? 作者に問い掛けられている気持ちになった。
同姓の友人を好きになってしまう男の子は、見ていてかわいそうになった。
それを知った友人は、最初は戸惑い嫌悪してしまうけれど、時間を経て理解しようと努力する。それが救いになる。
男女だけでなく、人の係わり合いって、友人とか恋人とか、関係もはっきり区別できないところがある。目にみえないものは、所詮はっきりしないものなのだ。本来はあいまいなものを、人間は区別することで自分たちを納得させてきたのかもしれない。
振り返ると、胸の中に湧いた感情に、いつも名前をつけようと焦っていたように思う。
もっとあいまいなものなんだよ、とメッセージをもらって、肩の荷が少し下りたような気持ちです。
胸に迫る
2002/11/11 22:23
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投稿者:TGW - この投稿者のレビュー一覧を見る
『センチメントの季節』で一躍有名となった著者の書。でも、どんな『センチメント』の諸作品よりも胸に迫ってきた一冊です。想いに理屈なんてない。そんな、あまりに多くの人に語られてきた陳腐なことが、この人なりの表現で描かれています。毎度のことながら後書きの質の高さに感動。
ここにひとつの答えがある
2002/05/22 02:05
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投稿者:ソトネコ - この投稿者のレビュー一覧を見る
世代によって中身はちがうだろうが性別によって人は区切られてきた。その一見妥当だが本当は意味の無い区分に意識的にも無意識的にも女性は傷ついてきたのではないか。だが本当はそのことは男女の問題であり人としての問題である。かっては機能したかもしれないこのような区分けで男も女も自分を自分自身から遠く隔ててしまったということである。この作品は言葉では語りつくせないこれらの問題を胸に迫る形で表現している。万人必読の書である。