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紙の本
未完のマルクス 全集プロジェクトと二〇世紀 (平凡社選書)
著者 的場 昭弘 (著)
マルクスが書き遺したテキストが辿った栄光と悲惨は、戦争と革命に翻弄された20世紀の記憶のなかに封印されようとしている。気鋭のマルクス研究者がテキストが辿った道を探り、21...
未完のマルクス 全集プロジェクトと二〇世紀 (平凡社選書)
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商品説明
マルクスが書き遺したテキストが辿った栄光と悲惨は、戦争と革命に翻弄された20世紀の記憶のなかに封印されようとしている。気鋭のマルクス研究者がテキストが辿った道を探り、21世紀のマルクス思想の可能性を問う。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
的場 昭弘
- 略歴
- 〈的場昭弘〉1952年生まれ。慶応義塾大学経済学研究科博士課程修了。現在、神奈川大学経済学部教授。著書に「ポスト現代のマルクス」など。
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書誌学としてのマルクス。
2012/07/21 12:15
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投稿者:オタク。 - この投稿者のレビュー一覧を見る
マルクスの著作を読みづらい元原稿や初版本から校訂本を刊行するのではなく、ソ連共産党やドイツ社会主義統一党のイデオロギーの元でマルクスの著作が刊行されていた。マルクスを宗教の教祖が残した経典視していた時代らしい。
「マルクス・レーニン主義」教の時代につくられたマルクスの彫像や記念碑、切手、といった者についてのトリビアは、それはそれで面白い。
メンシェヴィキのニコラエフスキーの父称がイヴァーノヴィチならば父親の名前はイヴァンのはずなのに、妙な事が書かれている。それとドイツ民主共和国の独裁政党名が社会主義統一党という普通使われている名前の他にポーランドの党のような統一労働者党という訳名が使われているのが読みづらい。
マルクスの遺稿の運命から彼の校訂本作りに関わった人々について書かれているところはさまざまな運命が見えてくる。
それにしてもマルクスの校訂本作りに関わった人々は何故かユダヤ人が多い。マルクス自身のようにユダヤ教から離れた人が多いのかどうかは分からないが。
レーニンやトロツキー、毛沢東といった人々の著作の翻訳や校訂本作りをした人々について調べたら、やはり興味深い事であると思う。