紙の本
金田一に捧ぐ書評
2007/06/11 19:07
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:空蝉 - この投稿者のレビュー一覧を見る
実を言うと、推理小説は好きだがなぜか横溝作品は殆ど読んでいない。本を読む年齢に満たない頃からこの手のミステリー映画・サスペンスモノを映像で見ていたからかもしれない。幸か不幸か、横溝作品の映画化したものは殆ど素晴らしい。
だから映画で満足してしまう。ピーター・フォーク演じる『刑事コロンボ』もそうだ。あまりに役がはまりすぎていて、映像化がよく出来ていて、映画で満足してしまう;;だから、この横溝先生へのオマージュである9つのオムニバスは、狂想曲というよりはレクイエムだ。先生を愛してやまない、一読者として影響を受けた9人の著名作家陣が、もう一度、もう一度と金田一耕介を今の時世によみがえらせている。
金田一耕介自身が登場したり、その子孫だったり、その周辺だったり、時代も人も前後しながら変化しながら、その中心を貫くのは金田一である。
個人的に一番金田一に近く雰囲気をかもし出していたのは『愛の遠近法的倒錯』by小川勝己。金田一自身が出ているということもあるが、なんとも妖艶で・・・横溝作品(というか、江戸川乱歩的?)におなじみの近親相姦をも扱っている♪ 私のような「そこらへん」が好きなスキモノにはたまらない作風だった。
「お国が真実を作る」お国に定められお国に従いお国によって生かされ生きる。そういう時代を如実に描いている。なんともなんとも、面白かった。
これだけの著名な先生方が揃いも揃って横溝先生を慕い、冥福を祈っている。こうして語り継がれるからこれからも横溝作品は・・・金田一という「探偵」は絶滅しない。
紙の本
よみがえる金田一耕助
2002/06/09 19:33
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投稿者:REN - この投稿者のレビュー一覧を見る
9人の作家〔京極夏彦、有栖川有栖など〕が贈る、金田一を意識した小説集です。横溝正史生誕百周年を記念して出版されたそうです。金田一自身がが登場する作品、金田一に憧れる探偵たちが登場する作品、京極夏彦は自分の作品の登場人物が登場さしてます。あの手この手で金田一耕助が登場。それぞれの個性が光るのも面白い。
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金田一耕助&横溝正史へのオマージュをこめたアンソロジー。
収録作品は
『無題』 京極夏彦
『キンダイチ先生の推理』 有栖川有栖
『愛の遠近法的倒錯』 小川勝己
『ナマ猫邸事件』 北森鴻
『月光座』 栗本薫
『鳥辺野の午後』 柴田よしき
『雪花散り花』 菅浩江
『松竹梅』 服部まゆみ
『闇夜にカラスが散歩する』 赤川次郎
パスティーシュにパロディ、モドキ、など、バラエティに富んでいて、それぞれの著者の個性が色濃く現れているので、なかなか面白く読めました。
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それぞれの物語がぞれぞれ違う形で金田一という名探偵に関っていく…関ってるんだか関ってないのだか良く分からないものもありましたが(笑)金田一耕助シリーズを読んだ事がなかったのですが、この作品を読んで是非読んでみたい気分になりました。
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とても近いスパンで有栖川氏の本を読んでしまっているので、うまく整理できなくなってしまってるようです。
これだけトリックを考えなければならないというのは大変なことなのだなとしみじみ思えます。
正統派でありながら、ときどき、そりゃないだろう!ということもやってくれる遊び心が素敵です。
アリスのおかげでとても庶民的感がでていて親しみやすいですね。
関西で動き回ってくれるのが非常に嬉しいです。
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いろんな人が金田一耕助をテーマに書いてておもしろかった。赤川次郎のがいちばんおもしろかったと思いまふ。
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正直わたくしね、横溝作品て読んだことが無いんですよ…。これも無題のために買ったし、読んだし!
それぞれ面白かったです!
色んな作家の個性が出ていて。そんでもってついでに、私ったら赤川次郎作品も読んだことないんですけど、やっぱり流石、というか何と言うか、面白かった。
あーこれを期に色々読みたいなー。そう思いましたね。あんなに愛される作家って、すごくいいなあ。残ってるって素晴らしい。勿体ないから読まないとね!そう思いました。
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アンソロジー。金田一作品が好きでうっかり作者も見ずに購入。
京極や有栖川が書いていてちょっと得した気分。作品もそれぞれ素敵でした。安直に金田一を出すわけではないんだなあ・・・と感心。
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11月13日再読。時代錯誤と言われようと、金田一耕助は好きです。事件前に依頼されているのに、事件を防げない探偵ぶりには首をかしげる部分もありますが(苦笑)。あの独特の世界はたまりません。子供の頃に怖いけど続きが気になる・・・とビクビクしながらも時間を忘れて読んだことを思い出します。『犬神家』の映画公開もまもなくということで、アンソロを再読。面白いけど、やっぱり本家の方がいいな。本家も再読しよう。
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もじゃもじゃ頭に風采のあがらない格好。あの名探偵・金田一耕助が甦る。
【感想】
http://blog.livedoor.jp/nahomaru/archives/50776371.html
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【金田一耕助アンソロジー】
あまり横溝正史を読んでいないので、一通り読んでからの方がおもしろかったかもしれない。
執筆されてる作家陣は好きな人ばかりなので、物語としては良かった。
服部まゆみさんの文章を読むことができて、少し寂しい気分にもなった。
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何本か入ってる推理小説が読みたかっただけなので。
金田一とか横溝とか知ってて読むほうがいいことがわかりました。
とはいえおもしろかった。
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横溝全然読んでない癖に読んでみた。こういうオマージュ作品って、作家によって題材をどう捉えるかが全然違うから面白い。柴田よしきがストーリーとして一番綺麗に金田一先生を使ってた感じがした。あと粗筋程度だけど本当の横溝作品のネタばれもあるので気をつけましょう。
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090311貸出
アンソロジーだったので、1冊の本としてはやはりばらばら。
そんなんでいいのか、と思ったものも。
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いや、この★の評価は私の力不足にあります。なにせ横溝正史をまともに読んだことがなくて、八墓村もまともに観たことがなくて。スケキヨのシーンでいつも怖くて消すわ。。。すでに実在の人物以上に熱烈固定ファン層を持つ探偵といえばこの人、金田一耕助。彼に捧ぐ短編をそらぁ〜もう豪華ラインナップが稿を寄せてはいるんですが。赤川次郎、京極夏彦、栗本薫、有栖川有栖、小川勝巳、北森鴻、柴田よしき、菅裕江、服部まゆみ。でも私としては断然京極メアテだったわけで。。。。
だいたいねー ぱらっと開いたら「無題」京極夏彦。この短編から始まるわけですよ!'`ァ'`ァ'`ァ(;´Д`)'`ァ'`ァ'`ァ
京極ファンとしては「えっ(〃∇〃) か、書き下ろし??」ともう鼻血ブーで借りてきたわけですけど、読んでると、、、「……あれっ、、、てかこれ読んだことあるよね私。。。。(-公- )」。これって、「陰摩羅鬼の瑕」の途中の関口と横溝正史が会う場面よね。。。。冒頭だけちょっと変えてあるから気付かなかった。なんだよーーーーーー(・´з`・)超ショック!!! 京極さんの新作じゃないなら借りなかったのに!!!もともと横溝正史にも金田一耕助もまったく知識の下地がないので、ほかの作品も、パロディっぽいものや、とある作品のその後をこれまた有名作家が創作したような作品もあったりで、金田一ファンならたまんない1冊なんじゃないかと思う。でも、これは金田一シリーズを先に読んでる人でないと楽しめないや(´・ω・`)。あーなんか悔しい。これだけ第一線で活躍してる作家陣が熱烈に焦がれる横溝正史、やっぱ面白いんだな。。。。まずはそこから読まないとだ、、、私。。。(´ε`;)ゝ
気になった作家さんは「ナマ猫亭事件」の北森鴻さんと、「雪花 散り花」の菅浩江さん。金田一ワールドを全く知らなくても存分に楽しめる作品だったのはさすがの赤川さん。赤川さんの紹介文のなかにあった「近年著作が400冊を越え、、」の一文がどのトリックよりもびっくりしたわ(笑。スゴイ。。。。