紙の本
心理学科志望の受験生へ。
2012/05/31 12:00
8人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:GTO - この投稿者のレビュー一覧を見る
若い頃、ユング心理学にのめり込んだことがある。河合隼雄や秋山さと子の著作を読みあさり、臨床心理や箱庭療法の専門書にまで手を出した。つかみ所がなかった。つまり、「私はこう解釈しましたが、大御所様、あってますか。」みたいなところがあって、占いとの違いが感じられなくなった。精神分析の理論に基づくよりも、本能的に感受した自分の予想のほうが私には信頼できた。心理学を専攻していても、他人の心が分からない奴は、いっぱいいた。
この著者のように、心理療法のすべてにプラセボ効果以上の効き目がないとは思わないが、これから心理や精神の専門家をめざすのであれば、医学部医学科に行きましょうと言いたい。文学部や社会学部(一部の大学では心理学部)で行われている心理学には、怪しげなものが多いことも事実だし、さらに投薬できないことは大きなハンディである。(精神科医に、自ら精神疾患を抱える人が多いことも、事実らしいが。)いずれにしても、この本を読んでから、大学学部学科を慎重に選ぶことを勧めます。
また、一般の読者にもお勧めです。TV番組の「トリビアの泉」の「ガセビア」コーナーではないが、聞きかじりで蘊蓄を語りがちな「ピグマリオン効果」「モーツアルト効果」「右脳と左脳」などに、現在では否定されているものが多いと気がつくでしょう。
最後に、これだけ精神鑑定なるものが怪しげで、心理療法に治療効果が薄いとなると、『そして殺人者は野に放たれる』日垣隆(新潮社)とともに読むとさらに背筋が寒くなります。やはり心神耗弱条項は、なくすべきでしょう。
紙の本
すべての精神,心理関係者,必読
2003/03/17 14:18
3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:まみ君 - この投稿者のレビュー一覧を見る
精神分析とかさー,催眠とか,あやしいと思っている人,あなたは正しい.
フロイトよ,昔っからあなたに対する批判は多いけど,ホブソンの「夢みる脳」に続き,久しぶりに直撃弾がでちゃいました.
これから,心理,精神関係の仕事に就きたいと思っているみんな,
これをしっかり読んで,変な学問?で一生無駄にしちゃいかんよ.
日本のカウンセラー,精神科医のレベルは先進国のなかで最低だと思います.
と,私の知り合いの偉い精神科医が言ってました.
でもこういう本が衝撃を与えると言うことは,書いた人がドイツ人であることを考えると,諸外国もたいしたことないかも.
と,いうことは,革命が必要だ.みんな,がんばろう.
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あなたは“心理学業界”の術中に陥ってはいないか。『心理療法にはおまじない以上の効き目はない』と喝破し、“業界”から目の敵にされた書。
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本棚にあるとウケそうな本(爆)
誰もが読んでみたいと思うテーマだと思う。学術文献でなくおもしろ雑学レベル。それでも、「なるほどねぇ」を連発させてくれるし、人間観変わるかも。
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心理学ってどんなもんかと思って手にとりました.
読み始めは心理学に対する誤解を次々に解かれていくので,
読んでて自分の認識が修正されていくのを楽しむことができました.
しかし,内容全体が心理学にすることで一貫しているため,
後半はだんだんと作者の否定論に付き合うのがしんどくなってきます.
心理学に対する誤解はあるのはわかったけれど,
それじゃあどうすれば良いの?という部分まで書いてほしかったな.
結局最後の4分の1くらいは斜め読みになってしまいました.
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面白いです。臨床心理学を学ぶ上で、読んでおくとためになります。
批判精神の大切さが書かれているように思います。そういう意味では星5つです。
しかし、強引な批判をしている部分もあります。反論できる面がもちろんあります。
まず本を読んで、批判精神の大切さを教わり、次に、この本自体を批判することも可能であると教わりました。
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裏表紙に「業界の目の敵に〜」とかってあるけど普通に無視されるレベルのような。
ただ「抑圧」についての論述はおもしろかった気がする。
但し当方フロイトの精神分析はあんまり知りません。
5年後ぐらいにもう一度読みたい。
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何をいまさら、
と思ってしまいました。
おさらい的な意味では面白かったかな。個人的にはラカンのほうがしっくりくるけど、
やっぱり精神分析って知識を求めて飛び込むより、一歩引いてトリビア的な娯楽として楽しむもののような気がする・・・
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内容は置いといて、批判の弁論術は凄かった。
多少強引な批判もあるけど、おかしいなと思う間もなく筆者の論に引き込まれる。
批判って難しいし危ないね。取り扱い注意。
フロイトそんなに詳しいわけじゃないけど、心理学一般に対して変だなと感じた所に言及してくれる。
私からすればフロイト以前に心理学そのものが変なものなんだけれど。
長い割にはすらすら読めた。娯楽的な読み物と見ればもうちょい高評価。
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フロイトの気付いた精神医学の常識を300ページ以上にわたって否定し続ける本。常識や権威がいかに根拠のない迷信であることが多いかを、実際のデータを用いて示してくれる。
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膨大な資料をもとに検証可能な科学として心理学を批判するが、著者は心理学とは関係ないサイエンスライターであり、反証を受けることなく一方的に資料の引用で批判するというスタイルなので、今ひとつ信用に足りない、また主に欧米の心理学界隈を基準にしているため日本人としては実感が湧かない。もっと公平な立場で俯瞰的に検証したものを望む
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なんにでもかんにでも異論反論を唱えるというのは裏返しの全体主義の恐ろしさに満ち満ちているが、商売気たっぷりの医学や心理学よりも人間の自然治癒力を信じよう、というのがメッセージだ、というのならそれはまともだ。そういう説の心理学もあるけどね。それは取り上げていない。やはり全体主義。
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フロイトの言っていたことは、ほとんどが証明されていないし、ウソだという内容が書かれています。
精神病や、うつ病などの病にかかって、心理療法士の治療を受けても、プラシーボ効果のように、プロがやっても、適当な治療をしても結果は変わらないというようなことが、書いてあります。
確かに、小さい頃のトラウマで全て今の自分が成り立っているとは言えないというところは、分かるような気がしたけれど、、
納得できるところもあるけど、マスコミによる世間への影響はほぼ無いなど、え?と思うところも多くて、途中で読むのを辞めてしまいました。
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心の病気は心理療法では治せない、著者が上げるデーターは真実を語る。時代と共に変質する心理療法は、心理学業界が作り上げた妄想なのかもしれない。心を扱う仕事には胡散臭さがどうしても付きまとう。業界の権威を振りかざすことで信用を勝ち得る手法があざとい。
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[ 内容 ]
アダルトチルドレン、買い物依存症、燃え尽き症候群…心の不調を感じたら専門家のカウンセリングを受けるのが常識といわれる。
しかし、その常識、ちょっと待っていただきたい。
あなたは“心理学業界”の術中に陥ってはいないか。
「心理療法にはおまじない以上の効き目はない」と喝破し、“業界”から目の敵にされた著者の問題の書。
[ 目次 ]
第1部 「影響力」のウソ(心理療法;教育 ほか)
第2部 「心」のウソ(無意識;自己認識 ほか)
第3部 「意識」のウソ(瞑想;催眠 ほか)
第4部 「脳」のウソ(一〇パーセント神話;右脳と左脳)
[ 問題提起 ]
[ 結論 ]
[ コメント ]
[ 読了した日 ]