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紙の本
松原氏の人生観、考え方を織り上げていったものと言えるでしょう
2011/01/14 00:24
5人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:みどりのひかり - この投稿者のレビュー一覧を見る
昭和46年頃、私”みどりのひかり”は、この本の著者、松原泰道氏の寺、龍源寺に兄と共に行ったことがあります。この寺で月に1回、紀野一義先生の講話があったからです。紀野先生の講話に感動してよく泣いていました。
そうこうしている内に、松原氏が初めて本を書き、これがよく売れました。 松原氏の「般若心経入門」は、般若心経そのものというよりも、このお経を縦糸にして、氏の人生観、考え方を織り上げていったものと言えるでしょう。
正確な「般若心経」を学びたい方はやはり中村元先生と紀野一義先生、共訳の「般若心経・金剛般若経(岩波文庫)」を読むべきでしょう。(中村元先生、紀野一義先生は東京大学のインド哲学科での師弟の関係です。)岩波のこの「般若心経・金剛般若経」は、翻訳者の主観が入らないような配慮がされていて、自分で読み解くための素材が提供されています。ただ、この「般若心経・金剛般若経 (岩波文庫) 」をいきなり読むより、私”みどりのひかり”が書きました「般若心経物語」を先に読んだ方がいいでしょう。般若心経の根底となる「空(くう)」と「色(しき)」の関係について明確に解るように説明しています。
で、松原泰道氏の「般若心経入門」ですが、あくまで松原氏の人生観、考え方を述べているものです。その考え方が多くの人々の共感を生み、今日まで長く沢山の人に読まれて来ているのでしょう。ですが何ていったらいいのでしょう。紀野一義先生の本や講話から得られる本当に大切なもの、深い感動といったものは、それと同じようなものは松原氏の本からは感じられません。良いところはあちこちにあるのですが、人生の切なさや哀しさを、あるいは、「本当に大切なもの」が感じられません。金子みすゞさんの詩や宮澤賢治の詩のような深さは感じられません。
ですが、良いお話しも含まれているので一度読んでみるのもいいでしょう。