紙の本
フランスの哲学者ジョルジュ・タバイユが「オーシュ卿」というペンネームで書いた処女小説です!
2020/05/22 12:05
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投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、20世紀前半に活躍したフランスの思想家ジョルジュ・タバイユが「オーシュ卿」のペンネームで発表した処女小説です。同書は、ある男性が過去を回想するという形で、語り手とその遠戚の少女シモーヌが繰り広げる奇妙な「遊び」と、シモーヌと同じ町に住む少女マルセルをはじめとする人々がその「遊び」に巻き込まれるさまを描いた小説です。「私」の遠戚の少女シモーヌは、猫にやるための牛乳の入った皿に尻をつけるところを「私」に見せたことをきっかけに、奇妙な性的関係をもつことになりました。 ある日、シモーヌと同じ町に住む少女マルセルが二人の戯れを偶然にも見てしまうのですのですが、逆にシモーヌによってその遊びに巻きこまれます。 その後、シモーヌはマルセルをパーティーに呼び、パーティーの参加者である同年代の少年少女たちにシャンパンをふるまいます。そこでマルセルはシモーヌの淫らな姿に触発され、ノルマンディ製の衣装ダンスの中で自慰をし、その際失禁してしまいます。 乱痴気騒ぎの中、「私」はシモーヌの異変に気付いて衣装ダンスを開けるのですが、親たちが駆け付けたせいでマルセルは発狂してしまい、結果として彼女は精神病院に入院させられることになります。その後、彼女はどうなっていくのでしょうか?続きは、同書をお読みください。
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すみません、読んだのは最近でた初稿の新訳ではなく、父親の本棚から見つけた古い文庫です。電車の中で興奮しつつ読みました。
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気持ちの赴くままに行動しているがこういうのもありかなと想ってしまう。理性の皮を一枚はがすとこうなるかも。
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美学的な流れの中でも重要な位置を占めているバタイユ。
どこまでもエログロ。っていうか、正直汚いよこれ。
アブノーマル。
『アンダルシアの犬』を見る前に読んでおきたい一冊。
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20世紀フランスを代表する思想家で物書きのバタイユの処女小説。
物語全編に走るギラギラした明るさが、主人公達の救いのない交わりを照射する。
背徳で無神論をかざすバタイユの最も優れた小説。
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哲学者の著書と言うベールを被ったスカトロ小説です(キッパリ。爆)
主人公とその彼女が変態性欲の限りを尽くしたり人を殺したりしながら、何のバチも当たらずに生きていくお話です(爆)
サドの悪徳と大体同じようなテイストです。
コレで劣情を覚えるのは非常に特異な性癖を持った一部の方々のみと思われます。ワタシも含めて普通の人は胸糞が悪くなって終わりです(笑)
つか初稿じゃなくて改稿後のが欲しかったんだけどなぁ…
綾辻の眼球綺譚はこっからタイトルを持ってきてますネ。
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大の岡本太郎好きが故に、バタイユも少しだけかじっているが・・・。
私はこの内容を理解するだけの思考力を持ち合わせていない。
電車の中で読んでいたが、周りの目が気になって閉じてしまった。
究極のエロティシズム・・・というよりも、エロ小説にしか思えなかった。
うーん、難しい。
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「あかるい」文章のようすが、ともすれば陰惨になりがちな要素をとてもフラットにつたえられていると思う ふたりにおとずれたおだやかな時のおだやかさがすばらしい、まどからふりそそぐおひさまのにおいまでしそうだ そのくらい「あかるい」 後のバタイユの父のめんたまのはなしまですっかりその「あかるさ」は発揮され、とてもコミカルなあしどりをもって読むことができるところはとても魅力 図書館の暗いところでこっそりとした湿ったつめたいかんじはなく、日にさらされたという感じがとてもよかった 内容としても愛というのは愛だなあ!と言ってしまえるくらいエロティックというよりももっと野性にちかい性格のもので、想像をふくらませるというところよりは身体の感覚にそのままうったえるところが大きいようにおもう とにかくとても明晰というのにちかい「あかるさ」をもったとてもいい本!
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大好きな小説です。
コレクションのしがいのある本でもあります。
奢霸都館から出された、金子國義装丁の版も持ってます☆
美しいです。
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政治にしろ絵画にしろ思想宗教にしろ、埃を被った旧弊な権威は一度破壊されなければならなかった。バタイユという人は「エロス」の分野でそれを行ったのでは。即ち男と女が居て抜き差しするのがエロという道徳を破壊。しかし共感は不可能。
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「ウフ」「ウユ」「クユ」と言われても、タイトルは大時代であってもホラー小説と誤解されても、「眼球譚」のインモラルな雰囲気には適いません。このタイトルが無ければ興味も抱かず出会いも無かったかも知れないのです。
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よ…読みにくっ…(沈)
私の読解力か、相性か、翻訳か、原因はどれだろう。とりあえず他の出版社のも見てみようか…
内容、私が読んでどうこうより相方に薦めて感想を聞きたい感じ。
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腐臭のなかでぎらぎら輝く生命体。
粘液にまみれながらも、その存在は、鮮やかですがすがしい。
吐き気をもよおす美しさ。「おぇっ・・」読めば体が反応する、生臭い描写、その熱っぽい破壊力。こんな小説めったにない。
めだま、たまご、太陽、・・の詩的な表現も、好き。
こんな美もありです。暗いのに鮮やか、気持ち悪いのに気持ち良い、
対比するものが両方感じられるふしぎ、魅力的。。
読んだあと、生きてる!って感じがする
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淫乱な処女のなんと美しいことか
なんと背徳的
なんて独り善がりなんて正直
キリスト教に対してのバタイユの思想は
これから勉強しなければならない
淫乱な処女目当てで読んでしまったので
にゅるんにゅるんだなぁ
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映画なら何本か観ているけれど初バタイユ。
冒頭の幼少時代のトラウマ的な官能体験、そこはかなりハマった。
この感覚!!と思うも、どんどん意味不明な局地へと旅立ってゆく。
この物語の真髄である処の「眼球」が私にとっては邪魔だった。
余計わからなくなる。
それは第二部と後序で明らかとなる。
そこで初めて納得?するも、あまりに個人的経験からなる連想でびっくり。
わかろうはずもなくないか?
・・・なんだろう。物語と後序と解説。
私は三位一体でひとつの話と捕らえると、面白く読めたと思う。
そして第二部が一番面白かったんですけど。邪道!?(笑)