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商品説明
竹中金融プロジェクトチームのキーマンである著者が「資本主義の制御装置」として重要視しているのが会計制度。総合商社No.1の三菱商事の社内構造改革事例をもとに、会計制度をどう日本型組織管理に活かしていくかを解説。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
木村 剛
- 略歴
- 〈木村剛〉コンサルタント会社KFi代表。金融庁・金融分野緊急対応戦略プロジェクトチーム委員等を務める。著書に「日本資本主義の哲学」「竹中プランのすべて」など。
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紙の本
会計サポートの要衝は内部監査
2003/09/22 11:34
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:k-kana - この投稿者のレビュー一覧を見る
カルロス・ゴーンの率いる日産自動車は優良企業として返り咲いた。ゴーンの経営再建計画は「日産リバイバルプラン(NRP)」だ。リバイバルプランが始動する前年2000年度の最終利益は6,844億円の大赤字であった。しかし、1年後のリバイバルプラン初年度には、3,311億円もの利益を稼ぎ出した。改善幅はなんと1兆円。だが、よく見ると、この1年間の売上高の改善はわずか1,000億円強でしかない。経費節減だけで1兆円を捻出できたのだろうか。
ここにゴーンの「会計戦略」があると著者は言う。2000年度決算の大赤字は、7,500億円に上る特別損失によるものである。内訳は、年金債務の会計処理の変更、事業構造改革引当金、不動産等の再評価による損失など。事業構造改革引当金には2,327億円を積んでいる。リバイバルプランを断行すると、工場閉鎖や人員削減に伴う退職金などのコストが発生する。ゴーンは、その費用のすべてをリバイバルプランが始動する前の2000年度に3年分を計上したのだ。株価の下落や格付の低下を恐れずに、大胆な会計処理を行った。改革を進めるためのコストを事前に見積もり、それを費用として計上しておく。そうすれば、大胆に改革を進められる。
著者の意図は、「会計」の戦略的な意義を問い直すこと。そして「会計」をサポートするための「内部監査」に大きな重要性を認め、その充実を求めている。これは類書にないユニークな点だ。
会計(アカウンティング)はアカウンタビリティ(説明責任)に通ずると。会計とは財産運用の「受託者」から「委託者」への説明だ。「会計」は経営そのものであり、経営の計器盤でもある。経営の舵取りを誤りなく行うためには、会社の業績を正確かつ迅速に把握できることが大前提になる。内部統制システムを円滑に機能させるためには、内部監査(モニタリング機能)が必要なのだ。
監査室や検査部などの「内部監査」は、モニタリングとして位置づけられる。内部監査部門から報告を受けた経営陣はしっかりとレスポンスすること。内部監査は「経営監査」でもある。リスクアプローチに基づいた内部監査は、企業経営における予防やコンプライアンスといった側面のみならず、事業効率を改善し、さらには、株主価値や企業価値の最大化に向け、重要なモニタリング機能を果たすようになっている。
紙の本
会計の本ですが、ガバナンスの本なんです。
2004/07/02 23:31
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:瓢箪継 - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、結局、コーポレート・ガバナンスについての本であるといってよい。会計とコーポレート・ガバナンスがどうして結びつくのか? 疑問に思われた方は、ぜひ本書を読んでいただきたい。
論説としては、オーソドックスで主流派であり、変わったことは何もいっていない。失礼ながら、教科書の丸写しのようだ(「会計」の発想法、という言葉が著者特有ではあるが)。
しかし、オーソドックスで主流派のはずの論説であるが、実のところ、世間的には定着されていない考え方である。
企業で管理に携わるかたは、ぜひ、本書の第2部「人と組織の暴走を防ぐ「見える手」(内部統制システム)の構築」を読んで、身に付けていただきたい。内部統制を元にした、コーポレート・ガバナンス体制の構築は、社会の第一線で会社を広げていく上では、必須のものなのだから。
以前、「不正を許さない監査」という本があったが、監査はあくまで事が起こってしまってからの発見の話なのであり、本当に不正をとめる(許さない)ためには、事前防止のしくみである内部統制が求められることが分かるであろう。
紙の本
出版社コメント
2003/06/16 12:26
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:日本実業出版社 - この投稿者のレビュー一覧を見る
日本経済の復活は『会計戦略』にあり!
りそな銀行はなぜ公的支援を受けたのか?日産はなぜ業績を回復させたのか?その原因は「会計戦略」にあった!
会計が日本型経営を変えるという決意のもと、ソニー・三菱商事・東京電力などのケーススタディを引き出しながら、これからの企業経営について木村流ニッポンスタンダードを探る1冊。
三菱商事改革プランの内部資料も掲載。
■目次内容
「会計」という発想法
「会計戦略」とは何か?
「会計戦略」とグローバリゼーション
「会計戦略」と株式会社
「会計戦略」と企業不祥事
「会計戦略」と内部統制システム
「会計戦略」と内部監査
「会計戦略」とニッポンスタンダード