夜より暗き闇(上)
著者 マイクル・コナリー
ミステリーの到達点!M・コナリーの離れ業『シティ・オブ・ボーンズ』のハリー・ボッシュと『わが心臓の痛み』のテリー・マッケイレブが豪華共演!心臓病で引退した元FBI心理分析...
夜より暗き闇(上)
商品説明
ミステリーの到達点!
M・コナリーの離れ業『シティ・オブ・ボーンズ』のハリー・ボッシュと『わが心臓の痛み』のテリー・マッケイレブが豪華共演!
心臓病で引退した元FBI心理分析官テリー・マッケイレブは、旧知の女性刑事から捜査協力の依頼を受ける。殺人の現場に残された言葉から、犯行は連続すると悟ったテリーは、被害者と因縁のあったハリー・ボッシュ刑事を訪ねる。だが、ボッシュは別の殺しの証人として全米注視する裁判の渦中にあった――。
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コナリー作品のキャラ総出演です。
2007/01/20 23:13
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:読み人 - この投稿者のレビュー一覧を見る
翻訳本が、数社にまたがっている作家は相当の実力者という
私の小さな法則が、完全に当てはまる作家のマイクル・コナリーです。
実は、以前、この「夜より暗き闇」を読むために予習の意味も込めて、コナリーのボッシュ・シリーズ「シティ・オブ・ボーンズ」を読んだのですが、
著者の発表リストを見ると順番が完全に逆じゃないですか
(あわわわ、、、)
この「夜より暗き闇」が書かれてから、「シティ・オブ・ボーンズ」が書かれています)
しまった!?。
前置きはこの辺にして
本作「夜より暗き闇」は、ボッシュ・シリーズにして、FBI心理分析官のテリー・マッケイレブも登場し、
尚且つ、カメオ出演ですが、「ザ・ポエット」の事件記者ジャック・マカヴォイも出てきます。
コナリー・ワールド総出演です。
本作、ボッシュの名前の由来のヒエロニムス・ボッシュの作品から題名がとられているように、
ヒエロニムス・ボッシュについてかなり言及があるのですが、
ボッシュ・シリーズというより、テリー・マッケイレブのほうが、主人公ですね。
テリーが、女性捜査官から事件の洗い直しを依頼されるところから、始まり
その捜査線上に、なんとボッシュが浮かび上がってきます。
でボッシュ自身も現在検察側の重要証人として映画監督の被告を追い詰めている状態で
この二つの事件が、同時進行で描かれていきます。
つまり今まで、ボッシュ自身の一人称的描写というより、
テリー・マッケイレブというプロファイラーを通してみたボッシュがメインになっているわけです。
このテリーの見たボッシュというのが、正に大変アブナい、ヤバイ奴なのです。
テリーが、ボッシュのところに直接訪れて、やんわりじんわり迫る場面が圧巻でした。
(いつ、ズバっと聞くのか、ドキドキしてしまいましたよ)
ボッシュのヤバい一面が垣間見れるのが、本書の一つの読みどころではないでしょうか?
しかし、コナリー相変わらず、上手いですね、、。
本書も一応、サイコミステリにジャンル分けできると思うのですが、
昨今の衝撃性を重視したサイコミステリに比べては、割と地味なのに
(とは、いえ普通に考えれば、ちょっとショッキングですが)
このどんどんページめくらせる感は、なんだ!?
文庫というのも、あるけれど、どんどん読めちゃいます。
しかも、それでいて、とても読みやすい。
コナリーは複雑にするだけが、ミステリじゃないと宣言しているみたいです。