紙の本
女子大生の過去,誘拐事件の真相を探る
2003/09/16 00:02
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投稿者:格 - この投稿者のレビュー一覧を見る
大新聞社にある女子大生の入社が内定したが,その女子大生は,昔の新生児の誘拐殺人事件の犯人の娘だった.新聞社は,その事実を興信所の調査により,知ってはいたが,女子大生の実力により採用を決定していた.しかし,興信所の問題から雑誌に洩れてしまい,大々的に報道されてしまう.社主の意向で,以前の事件の関係で閑職に追いやられていた記者,梶が昔の事件の再調査を始める.そして,次々に新事実が….
でてくる人々が皆好人物.女子大生に対する温かい視線が気持ちいい.新聞社の社長自らが,女子大生の家を訪れるなどは多少,やりすぎであるが,社長の女子大生の親への一言は泣かせる.
しかし,社主の意向の理由が明らかにされない,新事実が簡単にでてきすぎ,誘拐事件の被害者との関係がどうなるのかふれられないなど,不自然,不満な点が多くある.
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確かどこかのサイトで紹介されていた作品。ミステリの「不必要な人間は登場しない」という原則を適用すると先が見えてしまうのですが、結末が分かっていてもなかなか楽しく読めました。というか、分かっていたからこそどうやってそこに行き着くかが気になって読み進んで行ったような。乱歩賞の選評で「言葉が古い」という指摘もありましたが、私は逆に正しい日本語を勉強させてもらったようで好印象でした。時代の雰囲気がよく出ていたように思います。それにしても一度見たものを忘れないが能力、欲しいですねぇ。
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江戸川乱歩賞受賞作。
タイトルに惹かれて何となく手にとって見ましたが
ミステリとしてはそこそこか。
後に読んだ「クライマーズ・ハイ」に比べると
描写力には格段の差があるか。
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20年前の新生児誘拐事件で封印された真実が、いま明らかに。
第49回江戸川乱歩賞受賞作。
誘拐犯とされた男の娘が新聞社に採用され、スキャンダルになる。
それが発端となり、二十年前の事件が再び洗いなおされる。
当時誘拐され、行方不明になったままの嬰児…
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なるほどー。彼ーー!なのーー!気に入ってたキャラだけにちょっとツラかった。。。
最終的に記者になってくれた女の子がすごくいい。彼女のキャラってすごい。あこがれる。年下だけど。けどつらい経験があったからこそのあの性格なのかな。09.04読了。
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乱歩賞受賞作。誘拐犯の娘が新聞社に内定したことをきっかけに、20年前の誘拐事件の再調査をすることになる新聞記者。話はおもしろかったんだけど、細かいとこが気になるというか。書き込んでいったら上下巻くらいになりそうだけど、もっと脇を膨らませてほしかった気がしなくもない。
ひとりの学生にここまでみんなムキになるもんなの?ちょっと疑問。
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乱歩賞受賞作。あらすじからするとこちらの方が面白そうかな。
昔の事件を調べなおすに至る「動機」には笑った。まあたしかにこれでつじつまは合うけれどね。
犯人や動機については、ひっかかる一点の謎が判明した後はスムーズにわかる。だけどこの「ひっかかる一点」がポイントといえばポイントなのかも。普通こんなこと考えるか……? 結末はまったく予想通りだけれど、なかなかに面白く読める一作。
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第49回江戸川乱歩賞受賞作。
面白かった。視点がころころ変わるけど、丁寧な描写で読み易い。嬰児誘拐という重い事件であるにもかかわらず、好感の持てる登場人物、所々に軽い表現があったりして、全体的な雰囲気はそれほど鬱々としていないのも、読み易さの一因か。個人的にはラストのオチも驚かされた。振り返れば、それなりに伏線は張り巡らされていたかも。ただ好感を持っていた人物だけにちょっと残念。
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前半は楽しめました。窓際の元敏腕記者というベタな設定が心をくすぐります。
後半はなんとなく犯人の目星がついてしまって、やっぱりぃという感じでした。
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20年前の誘拐事件を追う話。
現在,過去の登場人物が多くてややこしい。
びっくりな結末だったけど、考えてみたら彼しかありえないかぁと。
細かな点が気になったのと、読後感が悪いので★3。
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図書館より。
大手新聞社に入社が内定した女性は、二十年前の誘拐事件の加害者の娘だった。その新聞社の窓際記者は社長の命令により事件の再調査を始めるが…という展開のサスペンス。
なんと言うかかなりの優等生的な作品だなあ、というのが読み終えての印象です。堅実な展開がきっちりと全編にわたって貫かれ、安定感の感じられる作品です。
話の主な主題は記者の再調査の過程なのですが、その合間で内定を辞退しようとする女性を何度も説得に行く場面が挟まれるのですが、正直この場面はいるのかなあ、と思ってしまいました。確かにある意味ではここも伏線ではあるんですけど…
現在進行形の事件ではないからか、どこか緊張感や山場が感じられにくくも感じてしまいました。再調査のところでもう少し苦戦している様子があってもよかったかな、と感じてしまいました。
大きなマイナス点はないのですがでも振り返ってみると、イマイチ印象に残らない惜しい作品に感じました。
第49回江戸川乱歩賞
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乱歩賞第49回。20年前に病院で起きた嬰児誘拐事件に絡まるミステリー。読ませる力があって引き込まれた。1人1人の人物がしっかり描かれていて感情移入がしやすい。ストーリーも面白かったけど無難な作りと言えなくもないかな(^^;)警察の捜査の杜撰さ、犯人の心理描写、20年前の事件の洗い出しにしては都合よく見つかる有力な証人たちなど不自然すぎる部分もある。読んでて好感は持てるもののこんなに社会は優しくない(笑)とか突っ込んでみたり。
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2015年1月18日からWOWOWでドラマ化されるので読んでみたけど、面白かった。主人公を演じるのが渡部篤郎ってまさにピッタシやわ。話の展開も意外でした。ドラマが楽しみ。
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WOWOWのドラマを見てから読んでみた。ドラマがほぼ原作通りに作られていたのが分かった、読んでいる最中、渡部篤郎と時任三郎が頭の中で演技してくれた。物語としては面白かったんだけれど、後で分かったというものの、どうしても生まれたての赤ちゃんと自分の子供をしばらくの間でも間違うかという物語の基本となるところが腑に落ちなかった。初めて読む作家だが、その後の作品に話題作がないのか全く知らなかったが、一発屋の作家なのかな。
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「誘拐犯の娘が大新聞社の記者に内定!」とスクープされた20年前の事件の再調査を託された窓際記者が執念であばく、封印された真実。
(アマゾンより引用)
時効が成立し、20年前に犯人事故死により解決している事件。
しかし、追えば追うほどに謎が出てくる。
病院から赤ちゃんを誘拐した犯人とは?
親でなく病院に身代金を要求した理由とは?
連れ去られた赤ちゃんは一体どこへ…?
そして、事件は意外な結末を迎えることに…
事件の真相は意外だったし、そこがそう繋がるのね的な感じで良かったのだけど、何となくどよんとした終わり方。
物語自体はスラスラ読めたし、話も分かりやすく読みごたえがあった♪