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商品説明
過酷な女子マラソンの世界。一人のランナーが挫折して命を絶った。それから7年。なにかに導かれるようにジェシカはやって来た。恨みを残して死んだ彼女のためにしてやれることといえば、もうこれしかないのだ…。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
歌野 晶午
- 略歴
- 〈歌野晶午〉1961年千葉県生まれ。東京農工大卒業。「長い家の殺人」で推理作家としてデビュー。著書に「ROMMY」「ブードゥー・チャイルド」「葉桜の季節に君を想うということ」など。
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紙の本
緻密な計算の上に成り立った微妙なバランス
2004/05/15 17:35
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:山村まひろ - この投稿者のレビュー一覧を見る
ジェシカは長距離専門の陸上競技クラブに所属するランナーの一人。
マラソンレースが近づき、眠れないある深夜、ジェシカは泉のほとりで、ハコヤナギの木に語りかけながら、奇妙な格好で金槌をふるうアユミの姿を発見する。
ニューメキシコ州アルバカーキに作られたアスリート・クラブのトレーニング・キャンプでの出来事だった。
体調を崩して一時入院までしたアユミは、腎機能に障害が残りリハビリ中の今の状況は、クラブオーナーであり監督でもあるツトム・カナザワのせいである、とジェシカに打ち明け、深夜の謎の行為が「丑の刻参り」だと告げる。
選手生命を奪われた、と失意のうちに自殺するアユミ。
そしてジェシカは…。
*******************
これは、なかなか感想が書きにくい物語。
この「トリック」というか「仕掛け」は、どうなのよ!?
7年のときを置いて語られる物語は、読むほどに迷走し、疑問符ばかりが増えていく感じ。
決して嫌な感じではなく、私は夢中になってしまったのだけれど…でも、これはミステリとして「公平」かどうか、と言われると、ちょっと…と思う。
ただ、やっぱりとてつもなく緻密な計算の上に成り立っている、というのが、読み終わると実感されて、読み終わったばかりなのに、また最初のページに戻り、あちこちページをめくり、ひとつひとつ確かめながら、読み返したくなってしまう。
賛否両論、分かれそうな気のするこの作品。
あなたなら、★いくつ?
うたたね通信社
にもお越しください。
紙の本
『葉桜〜』未読なかたは『葉桜〜』から読まれることをオススメします。ずっと『葉桜〜』の方が感動的なのは間違いないんじゃないかな…
2004/05/22 01:09
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:トラキチ - この投稿者のレビュー一覧を見る
昨年刊行された『葉桜の頃に君を想うということ』が、このミスやさまざまな賞を受賞して一躍人気作家の仲間入りを果たした歌野さんの最新刊であるが、読んでみて声を大にして“物足りない”と叫びたい衝動に駆られたのは非常に残念である。
過酷で強い精神力を要する女子マラソン選手を題材としている作品であるだけに、いくら歌野さんであろうともああ言った(ここで語れないのは残念であるが)叙述トリックを使うとは“掟破り”だなあ。
確かに、本当に“分身術”があるのかどうかという興味一心に読まれた方も多くまんまと騙されたと思われた方もいらっしゃるかもしれない。
あるいは作中で取り上げられてる妊娠をすることによって運動能力がアップするって本当にあり得るのだろうか?という純然たる疑問…
結果としてジェシカの純粋無垢ぶりがクローズアップされたと言う見方もあるかもしれませんが、やはり現実の世界においても同じようなことがあるんじゃないかとどうしても懐疑的な気持ちで読まれた方もいるんじゃないかなあ。
爽やかさには欠けてるよな、この作品は…
少し視点を変えて述べれば、本作は出版社の“帯”におけるセリフの成果が十分に成功している作品であると言える。
あの帯のセリフが読者に“○○○○が殺した以外に考えられない!”という先入観を植えつけた効果は計り知れない。
少なからず否定的な感想を書いたが(笑)、所詮読書って合うか合わないかなので叙述トリック大好きな方は心して読んで貰いたいと思ったりもする。
トラキチのブックレビュー
紙の本
内容紹介
2004/01/14 20:03
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:原書房 - この投稿者のレビュー一覧を見る
原田歩はアスリートとしての生命を、監督の“最悪の指導”によって断たれてしまう。だから呪い殺すことにした。そのときは、自分が遠く離れたところにいても大丈夫なように、わたしの分身か、親友のジェシカを使おう。そう決めた。
……原田歩の失意の自殺から七年、ジェシカ・エドルは導かれるように、そこへやって来た。目の前には背中を見せている監督、ジェシカは側にあった砲丸に手を添える。彼女のためにしてあげられることはもうこれしかないのだ——。
『葉桜の季節に君を想うということ』で開花したエンターテインメント界のイリュージョニストが贈る、最新書き下ろし長編!