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紙の本
闇から招く声 (角川文庫 ドールズ)
著者 高橋 克彦 (著)
8歳の少女・怜の意識の中に甦った江戸の天才人形師・泉目吉。怜の行く先々に置かれた人間の手首や犬の生首。身も凍る連続猟奇殺人事件に泉目吉が挑む! シリーズ随一のサスペンスに...
闇から招く声 (角川文庫 ドールズ)
ドールズ 闇から招く声
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商品説明
8歳の少女・怜の意識の中に甦った江戸の天才人形師・泉目吉。怜の行く先々に置かれた人間の手首や犬の生首。身も凍る連続猟奇殺人事件に泉目吉が挑む! シリーズ随一のサスペンスに溢れた傑作長編。【商品解説】
著者紹介
高橋 克彦
- 略歴
- 昭和22年岩手県生まれ。『写楽殺人事件』で江戸川乱歩賞を受賞し作家デビュー。その後、『北斎殺人事件』(推理作家協会賞)、『緋い記憶』(直木賞)、『火怨』(吉川英治文学賞)など、多数の受賞作、著作がある。
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紙の本
軽妙な、目吉の江戸弁がいい。
2020/07/26 13:37
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:タオミチル - この投稿者のレビュー一覧を見る
七歳の少女に江戸文化文政期の人形師・泉目吉が転生したシリーズの三作目。前作は、目吉が、さまざまな事件を解決してゆく連作短編であったのに対し、本作は一転。大長編&本格派ホラー小説だった。
残虐なシーンもことのほか多く、実は、基本的に、かなり私好みじゃない物語。しかし、なぜか夢中になって読み進む。
警察のことをお上、刑事らを役人ども、妙齢の女性をあねさん、もっと上はお上さんという言い換えが私的には面白く。「お若ぇの、これで得心いきやしたかい」なんて言い方にぐっと来る。目吉の、軽妙な江戸弁が、苦手なテイストをそうとうに払拭してくれたのでした。
紙の本
今回は
2015/09/25 09:02
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:のきなみ - この投稿者のレビュー一覧を見る
ちょっと前作までと雰囲気が違うみたいですね。他の方のレビューをみるかぎり。私はあらすじの猟奇、サイコミステリっぽいのに惹かれて購入したので満足です。ただたくさんの伏線を張った割には最後はちょっと駆け足だったような・・・・それが残念です。
紙の本
目吉のセンセー、久しぶりの大活躍
2005/08/04 10:49
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ピエロ - この投稿者のレビュー一覧を見る
少女の中に甦った江戸時代の人形師 泉目吉。この目吉のセンセーとその周りの人々が巻き込まれる事件を描く、久しぶりのシリーズ作。待ち遠しかったです。
久方ぶりに会った目吉のセンセーは、宿り主の少女、怜との交換も、周囲の人々との関係もスムーズにいっているようで、まずは一安心。それにしても、目吉のセンセーが起きているときは、8歳の少女が男のダミ声、しかも江戸弁で話し、ときにはタバコも吸うって、よくよく考えてみるとかなり不気味でグロテスクですよね。まあ、それはさておき、その鋭い観察眼とあくなき好奇心のおかげで見世物のお化け屋敷の中で、首と胴体が切り離され、内臓を掻き出された無残な死体を発見してしまう目吉のセンセー、そこから巻き込まれる連続殺人事件、センセーの推理はいかに?といった内容。ホラー色の強かった前作までと比べて、サイコミステリっぽい感じに仕上がっています。
果たして自分が少女の中に生きていていいのか疑問を持つようになった目吉のセンセーの今後がどうなっていくのか、とても楽しみです。ただ、前作までは濃厚に漂っていた江戸の香りが本作ではあまり感じられなくなっていたのがとても残念。そのあたりのことも考えて、次作はもっと早く読ませてほしいものです。
紙の本
目吉センセー今回は苦戦かな・・・あまり続きが出ないので新刊チェックするの忘れてた。新着書評読んであわてて買いました。bk1読んでて良かった。
2005/09/08 23:55
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ゴン狐 - この投稿者のレビュー一覧を見る
江戸時代の天才生人形師泉目吉が、交通事故をきっかけに少女怜の意識の中に甦り、怜の叔父の結城恒一郎達と殺人事件を解決するシリーズ第三弾。
相変わらず読み終わった後が、殺伐としていず、ほんのりしんみり暖かい。とはいうものの、殺人事件の様相は今までになく、グロテスクでスプラッター映画のよう。あまり映像の詳細を思い浮かべないことをお勧めします。殺人の理由も単なる猟奇事件の域を出ておらず、加害者に前作までのような人間味や悲哀が感じられませんが、目吉センセーへの妙な親近感を感じさせる言動で救われる感じでしょうか。
最初は好きになれなかった怜の父親真司も、目吉センセーとの見かけ親子のでこぼこコンビも板についてきて、怜だけでなく目吉を庇おうとする様がジンときます。
お医者さんの漫才コンビは、ちくちく松室先生をいびる戸崎先生、好きですねえ。この二人が出てくると雰囲気が明るくなって、他の登場人物同様ほっとします。今回は、恒一郎の影が薄い気がしますが、その分他のキャラが頑張っています。
途中から犯人も検討がついてくるけど、登場人物達が、事件が進むたびに色々な推理をして真相の方向を散らしてくれるので、一人犯人像を確信している目吉センセーの気分に迫れました。でも、犯人が検討ついちゃうって方が性格歪んでるなあとラストに近づくにつれ、何だか複雑な心境に陥りました。恒一郎の恋人の香雪に推理を披露して、非難されしゅんとする目吉センセーの落ち込みを実感。でも、近い将来日本でもこんな事件が起こっても、誰も驚かなくなる日も遠くはないのでしょうか。そんなことを暗示させられぞっとしたのも、作者の静かな意図を感じます。
雨に散りゆく桜の中に横たわる、人形にも魂を抜かれた少女のようにも見える体や周囲に流れる緋色の血。表紙の華麗さと凄惨さが入り混じった様が、しんと冷たく怖いけれど目を奪われます。