「honto 本の通販ストア」サービス終了及び外部通販ストア連携開始のお知らせ
詳細はこちらをご確認ください。
このセットに含まれる商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
商品説明
脳はいくつになっても鍛えられる! 記憶力がアップする、創造力が高まる、自制心が備わる、ボケを予防できる…。脳科学研究の成果に基づいた、頭がよくなる「脳」活性化トレーニング。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
川島 隆太
- 略歴
- 〈川島隆太〉1959年千葉県生まれ。東北大学大学院医学研究科修了。現在、東北大学教授。医学博士。著書に「子どもを賢くする脳の鍛え方」など。
関連キーワード
あわせて読みたい本
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
紙の本
「大人のドリル」で儲けた川島先生の総論。
2004/08/05 20:41
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:綾瀬良太 - この投稿者のレビュー一覧を見る
内容はわかりやすく申し分ない。脳科学ブームにあって、川島先生は脳の中でも「前頭前野」に注目している。頭の良さや記憶についてかみくだいて説明する口調は、アカデミックな領域を同時通訳するかのように平明になっている。
しかし、気になるのは、話題になった自著「脳を鍛える大人の音読ドリル」「−大人の計算ドリル」を援護射撃するかのような文面が多いこと、そして名前を伏せて他の脳科学者の理論を否定していることなどである。
さらに興味深いのは、川島先生が、記憶の貯蔵室としての「海馬」を重視していない点である。
本文から引用する。「人間の記憶に海馬が大きな役割を果たしているという説もありますが、それはいろいろな働きをするときに海馬を通過することを過大評価していると考えられます」
この一説だけでも、川島先生が「海馬−脳は疲れない」(糸井重里、池谷裕二共著)を必要以上に意識していることがよくわかる。
ところで、脳科学者たちの書籍がおもしろいのは、脳の研究を紹介したり、脳の機能やしくみを解説したりしながら、それを理解している「自分の能力」をさりげなくアピールしていることにある。「私は天才だ」と書くと非難をあびるので、ところどころに「私はわからない」と断言する。それが潔く、読者は好感を抱くのである。脳科学者は、そんなことは百も承知。
なぜなら、脳科学者は、対面する問題に対して脳をフル回転させ、シナプスをつながりやすくし、ネットワークを構築してきたからである。そういった意味で、川島先生の脳は十分鍛えられている。「5分間活脳法」は、視点を変えれば、「ドリル」で儲けた川島先生の総論ともいえよう。商売の上手さも、もちろん脳が機能していることを証明しているわけである。だから説得力があるのかもしれない。