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紙の本
参謀本部と陸軍大学校 (講談社現代新書)
著者 黒野 耐 (著)
大東亜戦争敗戦の真因は組識と教育だった。統帥権独立のため創設された参謀本部が権力闘争の具と化し、参謀養成のための陸軍大学校が教育方針を誤まったことで破滅した日本軍の絶望的...
参謀本部と陸軍大学校 (講談社現代新書)
参謀本部と陸軍大学校
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商品説明
大東亜戦争敗戦の真因は組識と教育だった。統帥権独立のため創設された参謀本部が権力闘争の具と化し、参謀養成のための陸軍大学校が教育方針を誤まったことで破滅した日本軍の絶望的な内実を克明に追う。(講談社現代新書)
大東亜戦争敗戦の真因は組識と教育だった。統帥権独立のため創設された参謀本部が権力闘争の具と化し、参謀養成のための陸軍大学校が教育方針を誤まったことで破滅した日本軍の絶望的な内実を克明に追う。【商品解説】
目次
- 第1章 山県有朋の参謀本部
- 第2章 幻となった統合参謀本部
- 第3章 陸軍大学校とメッケル
- 第4章 参謀本部の初陣――日清戦争
- 第5章 問われた陸大の真価――日露戦争
- 第6章 衝撃と迷走――第一次世界大戦
- 第7章 石原莞爾の挫折――日中戦争
- 第8章 組織が生んだ狂気――大東亜戦争
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紙の本
陸軍大学校における教育の欠陥より組織上の問題点の方が主論
2004/05/22 12:00
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:萬寿生 - この投稿者のレビュー一覧を見る
陸軍大学校における教育の欠陥が主要テーマとのことだが、それより組織の問題の方が、主に論じられている。
陸軍大学校における教育の問題点については、二点しか取り上げられていないようだ。国家方針と絡む高級戦略をになうべき将帥の教育と、狭い意味の戦略と戦術を担当する参謀の教育とを区別せず、曖昧にしたことが一つ。このため、視野の狭い戦闘の専門技術屋集団は育成できたが、国家の将来を見据えた戦争全体の方針が立てられなくなった。戦争をいつ始め、いつどのような形で終わらせるのか、全く考えられない。そのときの状況次第で、自分達の思い込みと希望的観測で突っ走る。現在の政治家の状況も同じかもしれないが。第二は、大学校といいながら、政戦略の幅広い研究が行われなかったことである。そもそも、日露戦争のために、中堅参謀の育成のために作られた学校で、途中から将帥となるための指導者育成が目的に追加されたが、そのためのカリキュラムが整備されなかった.。国家戦略を策定するためには、広い教養と人格の育成の必要性が、認識されなかった。むしろそのためには、一般の大学に国内留学させるべきであったろう。
以上の趣旨も、割かれている紙幅は少ない。ほとんどは、時の権力者たちの私意による軍政と軍令の分離の問題、その解決策として政略と軍令の調整のために設置された余計な調整機関、といった組織上の問題点が論じられている。もっとも、そのような組織上の欠陥が起こるのも、明治時代はともかく、大正昭和時代は、高級軍人の人の問題であり、その根本は陸軍大学校における教育の欠陥であるという、主張であろう。