紙の本
受け継がれる想い
2004/07/09 00:00
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:のなぺんた - この投稿者のレビュー一覧を見る
純粋なまでに国を想う気持ちが、長州藩士…とりわけ松下村塾の門下生達に溢れていました。この小説は四部構成になっていて、第一部 吉田松陰の戦い、第二部 久坂玄瑞の戦い、第三部 高杉晋作の戦い、第四部 山田市之允の戦い、となっているのですが、それは皆の思いが最終的に市之允に受け継がれていく過程のように思えました。松陰の戦いを玄瑞が受け継ぎ、玄瑞の戦いを高杉が受け継ぐ…そして、全ての想いを背負って市之允が、最後の戦いへと向かうのだなぁと。多くの長州藩士が死んでいきましたが、その中でも“人の想い”というのは絶えることなく受け継がれていくものなのでしょうね。託す者と、託される者の絆の深さをひしひしと感じさせてくれました。
高杉晋作と市之允のやりとりなど、登場人物同士の関係もいい感じでした。「市ィ」と年下の市之允を晋作がからかう場面など好きですね。
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神算鬼謀の将と呼ばれた山田市之允(後の山田顕義、司法大臣)が主人公。頑張ってる山田くんが可愛いと言うか微笑ましいというか…
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山田市之允(顕義)が主人公。松陰せんせ、久坂、高杉たちとの関わりで市が成長していきます。みんなすごくかっこいい。読みやすくて大好きな作品です。
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安政の大獄から戊辰戦争までを山田市之允(顕義)の視点から描いた時代小説。吉田松陰・久坂玄瑞・高杉晋作を軸に描かれています。
これを読んで長州藩がだいすきになりました。
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長州藩士山田市之允(のち顕義)の物語。吉田松陰、久坂玄瑞、高杉晋作との交流。そして松下村塾から函館戦争までが描かれている。タイトルは五稜郭を落とした男だが、函館戦争の描写は少ないので函館戦争ファンは要注意。しかし長州ファンにはたまらない1冊でもある。まさに長州オールスター大集合といった感じ。高杉晋作ファンは是非読むべし!
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市之允14歳、松陰先生との出会いから話が始まります。松陰先生との関わり、村塾生との交わり、家族へのいたわり・・・秋山女史ならではの心理描写の細かさが隅々までいきています。
生真面目でまっすぐな性格の市之允と御堀の確執がたまらなく切ないです。一般にありふれた山県・山田とはまた違う対立に心臓えぐられる感じがします。
山田入門にオススメです。
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市が可愛い!松下村塾の人たちのキャラが分かり易く書かれていて楽しいです。山県有朋との絡みは面白い(笑)
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長州側からの幕末も面白い!市かわいい!!高杉との掛け合いも面白いです。松陰先生も結構出ていて嬉しかった。やっぱり勝者・敗者両方からの視点で歴史を見てみると色々新しい発見があり興味深いです。
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松下村塾での書生時代を経て幕末の動乱を生きぬいた長州の天才軍師・山田市之允(顕義)の物語。
市が・・とてもかわいいです・・・・高杉との関係が微笑まし過ぎる。
個人的に萌え~と思ったのは、お仕着せの軍服が小柄な市にはデカすぎて、第一関節まで袖でかくれてしまう・・・という描写w にしても、秋山先生ってほんと、(失礼ですが)腐女子だよね・・・(しかも土方歳三ファンだよね。。。)戊辰戦争のなかでの市と土方の邂逅シーンなんて(実際あるはずはないのだが)力こもってるな~。ちょくちょく会津贔屓なのも鼻につくというか・・時代小説っていうより、同人誌だな。いえ 嫌いではありませんが。こういう作家もレキジョには需要があるのでしょうし。
ちょっと残念だったのは、五稜郭陥落のところで小説が終わってしまうところかな、、(まあタイトルがあれなので、ここで終わらせるべきだったのだろうけど・・)明治以降の司法卿・山田顕義が大好きなのでできれば市の生涯すべて読みたかった。まあそのへんは古川薫先生の『剣と法典』とかで満足するとしよう。
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山田市之允を主人公に、幕末を駆ける長州の男達の話。もう、長州好きにはたまらない一冊!桂さんのネーミングセンス、久坂の心、高杉との友情とどこを読んでも文句なし。大好き。
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長州志士、山田市之充の維新の戦い。憧れ、悩み、それでも真っ直ぐに進んでいく彼がとても好きになりました!幕末系、秋山さんの作品の中でも評判がいいので読んでみたかった作品。読みやすいし、長州好きにはたまりません。山県らとの越えられない心の確執などもあります。久坂や「惚れた」高杉、誠実な駒井との友情がすごく好きです。
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厚いわりに厚さを感じさせない、面白さがいいですねー。
さすが秋山さん、どれ読んでも間違いがない!(と勝手に思っています)
個人的には高杉が凄く好き。
でも読み進めるにつれて、なんだか胸が痛みます、
大変な時代だったと言って片付けられないですね。
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市ィ!贔屓の高杉晋作に、振り回される市ィ!と、むちゃくちゃな高杉晋作。かなり男前。長州側のお話ですが、隙あらば土方さんを登場させようとする秋山さんが微笑ましい。
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「新選組藤堂平助」で秋山さんの作品に興味を抱いて、手に取った二作目。
前回の新選組側ではなく長州側の山田市之允の目を通じて、オムニバス形式になっていることで、物語というのは人と人、そしてまた人が絡み合って形作る、多角的なものだなあと再確認できました。
事件として成す名前はひとつでも、見る人の目によって万華鏡のように形を変えていく、その様を楽しみながらこの人の作品を読み進めていきたいです。
桂さんを”昼の太陽の光より、夜の行灯の薄明かりが似合う”と表した描写が、なんだかすごくお気に入り…。なんだっていつも憂鬱そうなんだこの人は…^^
市ぃがかっこかわいいのは言わずもがな、高杉の魅力炸裂です。
んでもってこのふたりもそうなんだけど、何かというと、三味線片手にどどいつな長州人が本気で可愛すぎ!
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山田市之允を主人公に松蔭、久坂、高杉との関わりを追いながら楽しく読めます
!
市を愛玩する高杉が面白くて、二人が兄弟みたいでかわいかったです。
こちらも会話たっぷりで満足できます。
若いながら天才的軍才を発揮して戊辰戦争を指揮する市は圧巻!
明治後法の整備に人生をかけた市の片鱗を、戦いのを通して見ることができました。
出世欲もなくひたすら志を持った彼は明治政府内でも異色だったと思えます。